MESHUGGAH（メシュガー）とは？スウェーデン発Djent（ジェント）の先駆者を解説！

MESHUGGAH（メシュガー）とは？スウェーデン生んだ「Djent（ジェント）」という革命
1. バンドメンバー
アルバム紹介：MESHUGGAHの音楽的特徴と革新性

MESHUGGAH（メシュガー）とは？スウェーデン生んだ「Djent（ジェント）」という革命

MESHUGGAH（メシュガー）は、1987年にスウェーデンのウメオで結成されたジェント（Djent）/テクニカル・スラッシュ/グルーヴ/エクストリーム・メタルバンドです。超絶技巧の変拍子、重厚なギターリフ、人間離れしたドラムパターンを特徴とし、プログレッシブかつ攻撃的なサウンドで世界中のメタルファンに衝撃を与え続けています。

MESHUGGAHは、フレドリック・トーデンダル（Fredrik Thordendal）<Gt>とイェンス・キッドマン（Jens Kidman）<Vo>を中心に結成されました。初期のサウンドはスラッシュ・メタルに強く影響を受けたもので、1991年にリリースされたデビューアルバム『Contradictions Collapse』では、すでに変則的なリズムと複雑な構成が取り入れられていました。

バンドの評価を決定づけたのが、1995年の2ndアルバム『Destroy Erase Improve』です。この作品では、スラッシュにジャズやフュージョンの要素を融合させた実験的なサウンドを展開し、テクニカル・メタルの金字塔とも称される名盤となりました。この頃から、トーマス・ハーケ（Tomas Haake）<Dr>によるポリリズム、フレドリック・トーデンダルの8弦ギターによる低音リフがバンドの象徴となりつつあり、MESHUGGAH独自の音楽性が確立されていきます。

2002年のアルバム『Nothing』では、8弦ギターを本格的に導入。重心の低い、パームミュートを多用したリフは後に「Djent（ジェント）」というサブジャンルを生み出す原型となりました。PERIPHERYやTesseracTなど、次世代のモダン・メタルバンドに多大な影響を与えています。その後も、『Catch Thirtythree（2005）』『obZen（2008）』『Koloss（2012）』などの作品を通じて、テクニカルかつ暴力的なサウンドを深化させていきました。

2022年には、9thアルバム『Immutable』をリリース。デジタルとアナログの狭間を行き来するような音像と、変わらぬMESHUGGAH節でファンを唸らせました。バンドは現在も世界各地で精力的にツアーを行っており、エクストリーム・メタル界の最前線で活躍を続けています。

MESHUGGAHは、単なる「重いバンド」ではありません。数学的な構造美と暴力的サウンドの融合という新たなメタルの地平を切り開きました。彼らが生み出したサウンドは、「Djent（ジェント）」の原点であり、モダン・メタルの進化に欠かせない存在となっています。

バンドメンバー

【現メンバー】
イェンス・キッドマン（Jens Kidman） – Vocal（1987、1988～）/Guitar（1987、1988～1992）/Bass（2005）
フレドリック・トーデンダル（Fredrik Thordendal） – Guitar/Vocal[backing]（1987～1988、1988～）
トーマス・ハーケ（Tomas Haake） – Drums/Vocal[additional]（1989～）
マルテン・ハグストローム（Marten Hagstrom） – Guitar/Vocal[backing]（1992～）、Bass（1995、2005）
ディック・ロウグレン（Dick Lovgren） – Bass（2004～）

【過去メンバー】
ヨルゲン・リンドマルク（Jorgen Lindmark） – Bass（1987～1988）
ペール・ショーグレン（Per Sjogren） – Drums（1987～1988）
ヨハン・ショーグレン（Johan Sjogren） – Guitar（1987～1988）
ピーター・ノルディン（Peter Nordin） – Bass/Vocal[backing]（1988～1995）
ニクラス・ランドグレン（Niklas Lundgren） – Drums（1988～1989）
ヨナス・リンドバーグ（Jonas Lindberg） – Guitar（1988）
グスタフ・イェルム（Gustaf Hielm） – Bass（1998～2001）