MANIC EDEN(マニック・エデン)とは?伝説的メンバーが生んだ90年代の隠れた名バンド
MANIC EDEN(マニック・エデン)は、1993年に元WHITESNAKE、VANDENBERGのエイドリアン・ヴァンデンバーグ(Adrian Vandenberg)<Gt,Key>、元QUIET RIOT、元WHITESNAKEのルディ・サーゾ(Rudy Sarzo)<Ba>、元WHITESNAKE、元OZZY OSBOURNEのトミー・アルドリッジ(Tommy Aldridge)<Dr>、HOUSE OF LORDSのジェイムズ・クリスチャン(James Christian)<Vo>によって結成されたハード・ロック・バンドです。
1990年代初頭、WHITESNAKEが活動休止に入ったことで、メンバーたちは新たな音楽表現を求めて動き始めました。エイドリアン・ヴァンデンバーグを中心に結成されたMANIC EDENは、当時のグランジやオルタナティヴ・ロックの潮流とは一線を画し、70年代的なブルース・フィールとソウルフルなハードロック・サウンドを追求しました。結成からしばらくして、ジェイムズ・クリスチャンが解雇され、元LITTLE CAESARのロン・ヤング(Ron Young)<Vo>が加入したことで本格的に活動がスタートし、1994年にバンド唯一のアルバム『Manic Eden』をリリースします。
本作は、ヘヴィでありながら温かみのあるギター・トーン、グルーヴィなベース、ダイナミックなドラム、ブルージーなボーカルが融合した名作として評価されています。特に「Gimme a Shot」「Do Angels Die」「When the Hammer Comes Down」といった楽曲は、クラシック・ロックの本質を90年代に蘇らせたと高く評価されました。
しかし、商業的な成功には恵まれず、バンドはアルバム1枚を残して活動を終了します。理由としては、当時のロックシーンがNIRVANAやPEARL JAMといったグランジ勢に支配されていたこと、またメンバーそれぞれが別プロジェクトに移行したことが挙げられます。とはいえ、MANIC EDENの音楽は“もうひとつのWHITESNAKE”とも称され、ハードロック・ファンの間で長く語り継がれています。
バンドの活動終了後、エイドリアン・ヴァンデンバーグは自身のプロジェクトVANDENBERGS MOONKING’Sで活動を再開し、ルディ・サーゾとトミー・アルドリッジも他の著名アーティストと共演したり、様々なバンドやプロジェクトで活動。ロン・ヤングもLITTLE CAESARを復活させ、ライヴ活動などを続けています。
MANIC EDENは再結成の予定こそありませんが、YouTubeやストリーミング配信の普及により、若い世代のリスナーにも再び注目されており、その唯一のアルバムは“90年代ロックの失われた名盤”として再評価が進んでいます。
MANIC EDENのバンドメンバーの変遷と現在のラインナップ
【最終メンバー】
■エイドリアン・ヴァンデンバーグ(Adrian Vandenberg) – Guitar(1993~1994)
■ルディ・サーゾ(Rudy Sarzo) – Bass(1993~1994)
■トミー・アルドリッジ(Tommy Aldridge) – Drums(1993~1994)
■ロン・ヤング(Ron Young) – Vocal(1993~1994)
【過去メンバー】
ジェイムズ・クリスチャン(James Christian) – Vocal(1993)
アルバム紹介:MANIC EDENは90年代ハードロックの“失われた宝石”
Manic Eden(1994)

- Can You Feel It
- When The Hammer Comes Down
- Ride The Storm
- Can’t Hold It
- Fire In My Soul
- Do Angels Die
- Crossing The Line
- Dark Shade Of Grey
- Pushing Me
- Gimme A Shot
- Keep It Coming


コメント