バンド紹介

BLACK SABBATH（ブラック・サバス）は、1968年にイギリス・バーミンガムで結成されたヘヴィ・メタル・バンドです。彼らはしばしば「ヘヴィ・メタルの始祖」と称され、その暗く重厚なサウンドと不吉な歌詞で、ロック音楽史における革命的な存在となりました。

1969年、バンドは当初EARTHという名前で活動していましたが、同名のバンドが存在したため、BLACK SABBATHと改名しました。バンド名は、1963年のホラー映画『ブラック・サバス/恐怖！三つの顔』に由来しています。1970年2月、デビューアルバム『Black Sabbath』をリリースしました。このアルバムは、ブルースロックと重厚なリフを融合させ、当時としては異色のダークな雰囲気を持っていました。

1970年9月、2ndアルバム『Paranoid』を発表し、収録曲「Paranoid」「Iron Man」「War Pigs」などが大ヒット。このアルバムは、ヘヴィ・メタルの基盤を築いた名作として高く評価されています。その後も、『Master of Reality』（1971年）、『Vol. 4』（1972年）、『Sabbath Bloody Sabbath』（1973年）、『Sabotage』（1975年）などを次々にリリースし、独自のダークで重厚なサウンドを確立しました。

1979年、オジー・オズボーン（Ozzy Osbourne）<Vo>がアルコールとドラッグ問題でバンドを解雇され、代わりにRAINBOWを脱退したばかりのロニー・ジェイムス・ディオ（Ronnie James Dio）<Vo>が加入しました。ディオ時代のアルバム『Heaven and Hell』（1980年）は、新たなボーカルスタイルとパワフルなサウンドで高い評価を得ました。しかし、その後もメンバーチェンジが続き、DEEP PURPLEに在籍していたイアン・ギラン（Ian Gillan）<Vo>、トニー・マーティン（Tony Martin）<Vo>などがボーカリストとして加入しました。

1997年、オジー・オズボーンが復帰し、オリジナルメンバーでの再結成が実現しました。2001年には「オジー時代」の楽曲を中心にツアーを行い、ファンから熱狂的な支持を受けました。

2013年、オリジナルメンバーのうちビル・ワード（Bill Ward）<Dr>を除く3人でアルバム『13』をリリースし、世界的なヒットを記録しました。その後、バンドは「The End Tour」を実施し、2017年2月4日にバーミンガムでの最終公演をもって正式に解散しました。

2025年2月、ビル・ワードを含むオリジナルメンバーによる最後のライヴ「Back To The Beginning」を開催することが発表されました。

BLACK SABBATHは、ヘヴィ・メタルというジャンルを確立し、多くのバンドに影響を与えました。その音楽性は、ドゥームメタルやストーナーロックをはじめ、ブラックメタルやスラッジメタルといった数多くのサブジャンルに影響を与えています。現在でもその名は語り継がれ、「ヘヴィ・メタルの神」として崇拝されています。