CAVALERA CONSPIRACYのサウンド革命｜スラッシュ×グルーヴ×ブラジリアンメタルの融合とは？

CAVALERA CONSPIRACYとは？SEPULTURA脱退から再結成へ―マックスとイゴール・カヴァレラの再始動
1. CAVALERA CONSPIRACYのバンドメンバーの変遷と現在のラインナップ
アルバム紹介：CAVALERA兄弟が築いた“音の陰謀”とは

CAVALERA CONSPIRACYとは？SEPULTURA脱退から再結成へ―マックスとイゴール・カヴァレラの再始動

CAVALERA CONSPIRACY（カヴァレラ・コンスピラシー）は、2007年にマックス・カヴァレラ（Max Cavalera）<Vo,Gy>とイゴール・カヴァレラ（Iggor Cavalera）<Dr,Per>の兄弟によってアメリカで結成されたスラッシュ/グルーヴ・メタル・バンドです。。元々はブラジルの伝説的バンドSEPULTURAの創設メンバーとして共に活動していた2人ですが、1996年のバンドのマネジメント問題（マックス・カヴァレラの妻グロリアとの関係）をきっかけに兄弟は決裂。マックス・カヴァレラはSEPULTURAを脱退し、後にSOULFLYを結成しました。

10年以上の沈黙を経て2006年、イゴール・カヴァレラがSOULFLYのステージに飛び入りしたことで関係が修復。これを機に、兄弟が再び音楽活動を共にする形でCAVALERA CONSPIRACYが誕生しました。

2008年にデビュ―アルバム『Inflikted』を発売。カヴァレラ兄弟が再び手を取り合った祝砲的アルバムで、SEPULTURA時代を想起させる激烈なスラッシュサウンドが特徴です。その後は、『Blunt Force Trauma』（2011年）、『Pandemonium』（2014年）とコンスタントにアルバムを発売。2017年に発売された『Psychosis』では、インダストリアルやブラックメタル要素も導入した異色作で、サウンド面の幅が大きく広がりました。

CAVALERA CONSPIRACYとしての新作は2017年の『Psychosis』以降リリースされておらず、2020年代に入ってからは実質的に活動休止状態にあります。その背景には、マックスがSOULFLYやGO AHEAD AND DIE、イゴールがMIXHELLなど他プロジェクトに専念していることが挙げられます。

また、2023年以降はカヴァレラ兄弟で、CAVALERA名義でSEPULTURAの初期アルバム（『Morbid Visions』『Bestial Devastation』）の再録リリースとツアーを開始しており、CAVALERA CONSPIRACYの名義は凍結された状態と言えるでしょう。

CAVALERA CONSPIRACYは、単なる兄弟バンドではなく、メタル界の和解と再生を象徴するプロジェクトでした。SEPULTURA時代の暴力性と、SOULFLYのグルーヴ性、そしてカヴァレラ兄弟が持つブラジル的な音楽魂が融合した、まさに“音の陰謀”とも言える唯一無二の存在です。

活動再開の可能性は未定ながら、彼らの残した4枚のアルバムは、現代メタル史における重要な遺産として語り継がれています。

CAVALERA CONSPIRACYのバンドメンバーの変遷と現在のラインナップ

【現メンバー】
マックス・カヴァレラ（Max Cavalera） – Guitar/Vocal（2007～）
イゴール・カヴァレラ（Iggor Cavalera） – Drums/Percussion（2007～）

【過去メンバー】
ジョー・デュプランティエ（Joe Duplantier） – Bass/Guitar/Vocal（2007～2010）
マーク・リゾ（Marc Rizzo） – Guitar（2007～2021）
ジョニー・コウ（Johny Chow） – Bass（2010～2013）
ネイト・ニュートン（Nate Newton） – Bass/Vocal（2013～2015）