CRIMSON GLORY(クリムゾン・グローリー)とは?仮面に秘められたUSプログレッシヴ/パワー・メタルの伝説

CRIMSON GLORY(クリムゾン・グローリー)

CRIMSON GLORY(クリムゾン・グローリー)とは?バンドの結成から現在までの歴史

CRIMSON GLORY(クリムゾン・グローリー)は、1983年にアメリカ合衆国フロリダ州サラソータで結成されたプログレッシヴ/パワー・メタル・バンドです。仮面を着用した匿名性の高いビジュアルと、クラシカルかつ実験的なメタル・サウンド、そして圧倒的なハイトーン・ヴォーカルによって、1980年代USメタル・シーンに強烈な個性を刻みました。QUEENSRŸCHEと並び称されることも多く、USプログレッシヴ・メタル黎明期を語る上で欠かせない存在です。

バンドは、1979年にフロリダ州サラソータでPIERCED ARROWという名前でスタートし、その後、1982年にBEOWULFとなり、そして、1983年に現在のCRIMSON GLORYになりました。中心メンバーはジョン・ドレニング(Jon Drenning)<Gt>とベン・ジャクソン(Ben Jackson)<Gt>で、
後に加入するミッドナイト(Midnight)<Vp>の超高音域を駆使した独特の歌唱が加わることで、バンドの方向性は決定的なものとなりました。

改名後リハーサルを重ね、1986年に発表されたデビューアルバム『Crimson Glory』は、バンドの名を一気にアンダーグラウンドからメジャーシーンへ押し上げた重要作です。仮面を被ったメンバーのジャケット・アートは強烈な印象を与え、神秘性と匿名性を同時に演出しました。正統派ヘヴィ・メタルを基盤としつつも、変拍子や展開の多い構成、美しいツイン・ギター・ハーモニーが特徴で、すでにプログレッシヴな資質を明確に示しています。

1988年に発売された2ndアルバム『Transcendence』は、最高傑作として広く評価されています。楽曲はより洗練され、叙情性とドラマ性が大幅に強化されました。ミッドナイトのヴォーカルはさらに表現力を増し、幻想的で哲学的な歌詞世界と相まって、USプログレッシヴ・メタル史に残る名盤となりました。
現在でも「Transcendence」は、CRIMSON GLORYを初めて聴くリスナーに最も推薦される作品です。

1991年発売の『Strange and Beautiful』では、サウンド面で大きな方向転換が行われました。前作までのプログレッシヴな要素を抑え、よりシンプルでモダンなロック色を採用したことで、評価は賛否両論を巻き起こしました。一方で、バンドの実験精神や変化を恐れない姿勢が表れた作品として、再評価の動きも見られます。しかし、アルバム発売後のツアー開始前にミッドナイトが脱退。代役のヴォーカリストを迎え入れましたが、バンドの勢いは衰えていき、各メンバーは別バンドを結成して活動。バンドは再び解散しました。

1996年、メンバーは再結成を模索し、ミッドナイトに連絡を取りますが参加を拒否され、新たなヴォーカリストを迎え、1999年に『Astronomica』を発売。発売後のヨーロッパツアー中にバンド間のトラブルが起こり、再び解散しました。

2005年、バンドはオリジナルメンバーの再結成と、『Astronomica』の再録音とツアー計画を発表。しかし、2007年にミッドナイトが飲酒運転で逮捕・起訴されたことで、この話は流れてしまいます。その後、元LEATHERWOLFのウェイド・ブラック(Wade Black)<Vo>が加入し、数回のライヴを行いますが、その無期限の活動休止を発表しました。

2009年、オリジナル・ヴォーカリストであるミッドナイトが癌で逝去したことが発表され、CRIMSON GLORYの歴史は大きな節目を迎えます。2010年に現QUEENSRŸCHEのトッド・ラ・トーレ(Todd La Torre)<Vo>が加入しますが、2013年に脱退。

2023年、INFIDEL RISING, VALOEJEARTのトラヴィス・ウィルズ(Travis Wills)<Vo>が加入し、2024年、2025年と不定期でライヴを行い、2026年『Chasing The Hydra』を発売予定です。

CRIMSON GLORYは、商業的成功以上に「音楽的革新性」と「唯一無二の美学」で評価されるバンドです。特に1980年代後半に残した作品群は、USプログレッシヴ/パワー・メタルの到達点として、今なお色褪せることはありません。

 

CRIMSON GLORYのバンドメンバーの変遷と現在のラインナップ

【現メンバー】
■ジェフ・ローズ(Jeff Lords) – Bass(1983~1991、1999~2000、2005~2013、2023~)
■ダナ・バーネル(Dana Burnell) – Drums(1983~1989、2005~2013、2023~)
■ベン・ジャクソン(Ben Jackson) – Guitar(1983~1989、1999~2000、2005~2013、2023~)
■マーク・ボルグマイヤー(Mark Borgmeyer) – Guitar(2023~)
■トラヴィス・ウィルズ(Travis Wills) – Vocal(2023~)

【過去メンバー】
■ジョン・ドレニング(Jon Drenning) – Guitar(1983~1991、1999~2000、2005~2013)
■ミッドナイト(Midnight) – Vocal(1983~1991、2005~2007)
■ラヴィ・ジャコティア(Ravi Jakhotia) – Drums(1989~1991)
■スティーヴ・ワコルツ(Steve Wacholz) – Drums(1999)
■トラヴィス・ウィルズ(Travis Wills) – Vocal(1999~2000、2007~2010)
■トッド・ラ・トーレ(Todd La Torre) – Vocal(2010~2013)

 

アルバム紹介:USメタル史に刻まれた異端の進化

Chasing The Hydra(2026)

Crimson Glory - Chasing The Hydra(2026)

  1. Redden The Sun
  2. Chasing The Hydra
  3. Broken Together
  4. Angel In My Nightmare
  5. Indelible Ashes
  6. Beyond The Unknown
  7. Armor Against Fate
  8. Pearls Of Dust
  9. Triskaideka

 

Astronomica(1999)

Crimson Glory - Astronomica(1999)

  1. March To Glory
  2. War Of The Worlds
  3. New World Machine
  4. Astronomica
  5. Edge Of Forever
  6. Touch The Sun
  7. Lucifer’s Hammer
  8. The Other Side Of Midnight
  9. Cyber-Christ
  10. Cydonia

 

Strange And Beautiful(1991)

Crimson Glory - Strange And Beautiful(1991)

  1. Strange and Beautiful
  2. Promise Land
  3. Love and Dreams
  4. The Chant
  5. Dance on Fire
  6. Song for Angels
  7. In the Mood
  8. Starchamber
  9. Deep Inside Your Heart
  10. Make You Love Me
  11. Far Away

 

Transcendence(1988)

Crimson Glory - Transcendence(1988)

  1. Lady of Winter
  2. Red Sharks
  3. Painted Skies
  4. Masque of the Red Death
  5. In Dark Places
  6. Where Dragons Rule
  7. Lonely
  8. Burning Bridges
  9. Eternal World
  10. Transcendence

 

Crimson Glory(1986)

Crimson Glory - Crimson Glory(1986)

  1. Valhalla
  2. Dragon Lady
  3. Heart of Steel
  4. Azrael
  5. Mayday
  6. Queen of the Masquerade
  7. Angels of War
  8. Lost Reflection

 

 

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