DIO（ディオ）とは？ロニー・ジェイムズ・ディオが築いたヘヴィメタル界の伝説

DIO（ディオ）とは？バンド結成から解散までの軌跡
1. DIOのバンドメンバーの変遷と現在のラインナップ
アルバム紹介：DIOが残した永遠に輝くメタルアンセム

DIO（ディオ）とは？バンド結成から解散までの軌跡

DIO（ディオ）は、BLACK SABBATHを脱退したロニー・ジェイムズ・ディオ（Ronnie James Dio）<Vo>を中心に結成されたヘヴィ・メタル・バンドです。ロニー・ジェイムズ・ディオはすでにRAINBOWやBLACK SABBATHでの活動を通じて高い評価を得ており、自らの音楽ビジョンを体現するために新バンドを立ち上げました。バンド名「DIO（ディオ）」は彼自身の姓を冠しており、そのカリスマ性と世界観を色濃く反映しています。

1982年に、BLACK SABBATHを脱退したロニー・ジェイムズ・ディオは、一緒に脱退したヴィニー・アピス（Vinny Appice）<Dr>、RAIBOWで一緒に活動したジミー・ベイン（Jimmy Bain）<Ba>、元RATTで後にOZZY OZBOURNEのバンドに参加するジェイク・E・リー（Jake E. Lee）<Gt>と共に結成。ジェイク・E・リーが音楽性の違いから脱退したため、元SWEET SAVAGEのヴィヴィアン・キャンベル（Vivian Cambell）<Gt>が加入し、1983年にデビュ―アルバム『Holy Diver』を発売しました。このアルバムは、重厚なリフとファンタジー色の強い歌詞で高く評価され、メタル史に残る名盤として広く認知されています。

1984年には2ndアルバム『The Last in Line』をリリースし、全米チャートでも高順位を記録しました。さらに『Sacred Heart』（1985年）やライブ映像作品『Sacred Heart Tour』により、DIOは世界的なヘヴィメタルの象徴となります。この時期は壮大なステージ演出やロニーの力強い歌唱力が際立ち、黄金期として語り継がれています。

1986年にヴィヴィアン・キャンベルが脱退し、その後はクレイグ・ゴールディ（Craig Goldy）<Gt>が加入し、1987年に4thアルバム『Dream Evil』を発売しますが、ロニー・ジェイムズ・ディオ以外のメンバーが脱退。新たにローワン・ロバートソン（Rowan Robertson）<Gt>などのメンバーが加入し、1990年には『Lock Up the Wolves』を発表し、新たな音楽性を模索しましたが、時代の潮流やメンバーの流動もあり、安定した活動は難しい時期となりました。

1991年ロニー・ジェイムズ・ディオのBLACK SABBATH復帰に伴いDIOの活動を休止しますが、1993年にBLACK SABBATHを再び脱退。ヴィニー・アピス、元WWⅢのトレイシー・G（Tracy G）<Gt>、DOKKENのジェフ・ピルソン（Jeff Pilson）<Ba>、スコット・ウォーレン（Scott Warren）<Key>のラインナップで活動を再開しますが、このラインナップで発売したアルバム2枚の“モダンヘヴィネス”な作風が人気低下を伴い、バンドの活動は失速しました。

2000年代に入るとDIOは再び精力的に活動を展開し、『Magica』（2000年）、『Killing the Dragon』（2002年）、『Master of the Moon』（2004年）といった作品を発表しました。特に『Magica』はコンセプト・アルバムとして高い評価を受け、ファンにとって忘れられない作品となっています。

バンドは2000年代後半も活動を続けていましたが、2010年にロニー・ジェイムズ・ディオが胃がんで逝去しました。これにより、DIOは事実上解散となり、その活動は幕を閉じました。彼の死はメタルシーン全体に大きな衝撃を与え、現在もその功績は語り継がれています。

DIOは「Holy Diver」や「Rainbow in the Dark」といった名曲を生み出し、ヘヴィメタル史に不滅の足跡を残しました。ロニーが広めた「メロイック・サイン（悪魔の角）」は今や世界中のメタルファンの象徴的ジェスチャーとして定着しています。DIOの音楽とカリスマ性は、後続のメタルバンドに大きな影響を与え、今なお色あせることはありません。

DIOのバンドメンバーの変遷と現在のラインナップ

【最終メンバー】
ロニー・ジェイムス・ディオ（Ronnie James Dio） – Vocal/Keyboard（1982～2010）
クレイグ・ゴールディ（Craig Goldy） – Guitar（1986～1988、1999～2002、2003～2010）
サイモン・ライト（Simon Wright） – Drums（1990～1991、1998～2010）
スコット・ウォーレン（Scott Warren） – Keyboard（1993～2010）
ルディ・サーゾ（Rudy Sarzo） – Bass（2004～2010）

【過去メンバー】
ジミー・べイン（Jimmy Bain） – Bass/Keyboard（1982～1989、1992～1993、1999～2003）
ヴィニー・アピス（Vinny Appice） – Drums（1982～1989、1992～1998）
ヴィヴィアン・キャンベル（Vivian Campbell） – Guitar（1982～1986）
ジェイク・E・リー（Jake E. Lee） – Guitar（1982）
クロード・シェネル（Claude Schnell） – Keyboard（1993～1989）
ローワン・ロバートソン（Rowan Robertson） – Guitar（1988～1991）
テディ・クック（Teddy Cook） – Bass（1989～1991）
イェンス・ヨハンソン（Jens Johansson） – Keyboard（1989～1991）
ジェフ・ピルソン（Jeff Pilson） – Bass（1993～1994、1996、1997、2004）
トレイシー・G（Tracy G.） – Guitar（1993～1999）
ジェリー・ベスト（Jerry Best） – Bass（1995～1996）
ダグ・アルドリッチ（Doug Aldrich） – Guitar（2002～2003）