FREEDOM CALLの歴史と進化｜ドイツ発、希望とファンタジーを奏でるメタルバンドの軌跡

FREEDOM CALLとは？｜ドイツ発のメロディック・パワーメタルバンド
1. FREEDOM CALLのバンドメンバーの変遷と現在のラインナップ
アルバム紹介：FREEDOM CALLが奏でる希望とファンタジーの音楽世界

FREEDOM CALLとは？｜ドイツ発のメロディック・パワーメタルバンド

FREEDOM CALL（フリーダム・コール）は、1998年にドイツ・バイエルン州ニュルンベルクで結成されたメロディック・パワーメタル・バンドです。HELLOWEENやGAMMA RAYの流れを汲む、明るく希望に満ちたサウンドとファンタジックな世界観で知られ、世界中のパワーメタルファンから支持を集めています。中心人物であるクリス・ベイ（Chris Bay）<Vo,Gt>は、結成当初から現在に至るまでバンドを牽引するリーダー的存在であり、彼のキャッチーかつ壮大なメロディセンスがFREEDOM CALLの代名詞となっています。

FREEDOM CALLは、1998年にクリス・ベイ（Chris Bay）と当時GAMMA RAYに在籍していたダン・ツィマーマン（Dan Zimmermann）<Dr>によって結成されました。翌1999年にデビュー・アルバム『Stairway to Fairyland』をリリースし、”メロパワファン”の間で瞬く間に話題となります。希望に満ちたメロディとクワイヤ風コーラスが特徴的で、「ハッピー・メタル」という称号を得るきっかけにもなりました。

続く2ndアルバム『Crystal Empire（2001）』では、さらにドラマティックな構成と壮大なストーリーテリングを展開し、バンドの人気はヨーロッパを中心に確実なものとなっていきます。

2002年には3作目『Eternity』を発表し、壮麗な世界観と疾走感を両立させた作風で高い評価を獲得します。この頃からメンバーチェンジが頻発するものの、バンドは勢いを保ちつつ作品をリリースし続けました。2005年の『The Circle of Life』や2007年の『Dimensions』では、ややモダンな要素も加えながら、独自のスタイルを磨いていきました。

また、この時期は精力的なライブ活動も展開し、ヨーロッパ各地のメタルフェスに多数出演。ライブ盤やDVD作品もリリースされ、FREEDOM CALLの魅力がスタジオ作にとどまらないことを証明しました。

2012年には代表作の一つである『Land of the Crimson Dawn』をリリースし、「ポジティブなエネルギーに満ちたメタル」として再評価されます。以降も『Beyond（2014）』『Master of Light（2016）』『M.E.T.A.L.（2019）』と、コンスタントに高品質なアルバムを発表。特に2019年の『M.E.T.A.L.』では、タイトル通りのメタル愛とバンドの本質が詰まった内容となり、長年のファンからも新規層からも高い支持を得ました。2024年にはデビューアルバムから25周年となる11thアルバム『Silver Romance』を発売。近年は原点回帰の作品を連発し、再び人気が上がり始めています。

FREEDOM CALLは、その名の通り「自由」と「希望」、そして「ファンタジー」に満ちた音楽を貫き続ける数少ないバンドです。ダークで攻撃的な傾向が強いメタルシーンにおいて、聴く者の心を明るく照らすそのスタイルは唯一無二の存在感を放っています。メロディック・パワーメタルの魅力を知るなら、まずはFREEDOM CALLから。その軌跡は、ジャンルを超えて多くのリスナーに勇気を与えてくれるはずです。

FREEDOM CALLのバンドメンバーの変遷と現在のラインナップ

【現メンバー】
■クリス・ベイ（Chris Bay） – Vocal/Guitar/Keyboard（1998～）
■ラーズ・レトコウィツ（Lars Rettkowitz） – Guitar（2005～）
■ラミ・アリ（Ramy Ali） – Drums（2013～2018、2023～）
■フランチェスコ・フェラーロ（Francesco Ferraro） – Bass（2019～）

【過去メンバー】
■イルケール・エルジン（Ilker Ersin） – Bass（1998～2005、2013～2018）
■ダン・ツィマーマン（Dan Zimmermann） – Drums（1998～2010）
■サシャ・ゲルストナー（Sascha Gerstner） – Guitar（1998～2001）
■セドリック・デュポン（Cédric Dupont） – Guitar（2001～2005）
■ニルス・ニューマン（Nils Neumann） – Keyboard（2004～2006）
■アーミン・ドンデラー（Armin Donderer） – Bass（2005～2009）
■サミー・セーマン（Samy Saemann） – Bass（2009～2013）
■クラウス・スペリング（Klaus Sperling） – Drums（2010～2013）
■ティム・ブレイドバンド（Tim Breideband） – Drums（2019）