バンド紹介
GHOST BATH(ゴースト・バス)は、アメリカのノースダコタ州で2012年に結成されたディプレッシヴ/ポスト・ブラック・メタル・バンドです。その音楽性は、激しさと美しさを兼ね備えた独自のスタイルで、エモーショナルかつ深遠なサウンドを特徴としています。バンド名の「GHOST BATH」は、「霊魂の浴場」を意味し、死後の安らぎや精神的な浄化をテーマにしていると言われています。
GHOST BATHは、最初期の活動において匿名性を重視し、当初は中国のバンドであると誤解されていました。この誤解は、彼らが中国のレーベル「Pest Productions」からデビューアルバム『Funeral』(2014年)をリリースしたことに由来しています。このアルバムは、激しいブラックメタルサウンドと美しいピアノメロディが織り交ぜられた作風で、初期のファンやアンダーグラウンドシーンで注目を集めました。
2015年にリリースされた2ndアルバム『Moonlover』は、GHOST BATHの名を広く知らしめるきっかけとなった作品です。このアルバムでは、従来のブラックメタル的な要素に加え、ポストロックやアンビエントの影響が色濃く反映され、深い感情と壮大な音風景を生み出しています。『Moonlover』はアメリカの大手レーベル「Nuclear Blast」と契約する前に発表された作品であり、後に同レーベルから再リリースされました。
2017年には3rdアルバム『Starmourner』をリリースしました。このアルバムは、宇宙や超自然的なテーマを扱い、ブラックメタルの枠を超えた壮大な音楽性が特徴です。緻密に構築されたギターリフやドラマチックな展開が評価され、バンドの音楽的幅をさらに広げました。
2021年には4thアルバム『Self Loather』をリリースし、原点回帰ともいえるディプレッシヴな要素を強調しました。アルバム全体を通して、痛みや絶望といった感情が強烈に表現されており、ブラックメタルファンのみならず幅広い層から支持を得ています。
GHOST BATHの音楽は、伝統的なブラックメタルの要素(高音シャウトやトレモロリフ)を核に持ちながら、アンビエントやポストロック、さらにはクラシック的な要素を融合させたものです。歌詞やテーマに関しては、明確な物語性よりも感情や抽象的な概念を重視しており、聴き手の解釈を大切にしています。
また、バンドはツアー活動を積極的に行い、ヨーロッパやアメリカの多くのフェスティバルにも出演しています。彼らのライブは、楽曲の感情を視覚的にも補完する演出が評価されています。
GHOST BATHは、現代のポスト・ブラックメタルシーンにおいて重要な存在であり、その独創的な音楽性と感情表現で多くのファンを魅了し続けています。
アルバムレビュー(最新アルバム順)
Self Loather(2021)
- Convince Me To Bleed
- Hide From The Sun
- Shrines Of Bone
- Sanguine Mask
- A Crystal Lattice
- Sinew And Vein
- I Hope Death Finds Me Well
- For It Is A Veil
- Unbearable
- Fickering Wicks Of Black
Starmourner(2017)
- Astral
- Saraphic
- Ambrosial
- Ethereal
- Celestial
- Angelic
- Luminescence
- Thrones
- Elysian
- Cherubim
- Principalties
- Ode
Moonlover(2015)
- The Sleeping Fields
- Golden Number
- Happyhouse
- Beneath The Shade Tree
- The Silver Flower(PartⅠ)
- The Silver Flower(PartⅡ)
- Death And The Maiden
Funeral(2014)
- Torment
- Burial
- Silence
- Procession
- Dead
- Sorrow
- Calling
- Continuity
- March
- Afterlife
- Birth
- Forever
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