LACUNA COIL（ラクーナ・コイル）とは？イタリア発ゴシック×オルタナティブが生む唯一無二の世界観

LACUNA COIL（ラクーナ・コイル）とは？バンド結成から現在までの軌跡
1. LACUNA COILのバンドメンバーの変遷と現在のラインナップ
アルバム紹介：LACUNA COILが築いた唯一無二の音楽世界

LACUNA COIL（ラクーナ・コイル）とは？バンド結成から現在までの軌跡

LACUNA COIL（ラクーナ・コイル）は、1994年にイタリア・ミラノで結成されたゴシック/オルタナティヴ・メタル・バンドです。結成当初は、SLEEP OF RIGHTという名で活動を開始し、その後、ETHEREALと改名を経て、最終的に現在のLACUNA COILという名称に落ち着きました。バンド名には「空白の螺旋」という意味が込められ、彼らの音楽が持つ神秘的で深淵な世界観を象徴しています。

1998年にEPアルバム『Lacuna Coil』でデビューを果たし、1999年にデビュ―フルアルバム『In A Reverie』、2ndアルバム『Unleashed Memories』を発売し、欧州のゴシックメタルシーンで注目を集めました。美しくも憂鬱な旋律、そして男女ツインボーカルによるコントラストが、他のバンドにはない個性として支持を得ます。特にクリスティーナ・スカビア（Cristina Scabbia）<Vo>の透明感ある歌声は、バンドの象徴的存在となりました。

2002年に発表されたアルバム『Comalies』は、全米ビルボードにチャートインするなど、アメリカ市場でも大きな成功を収め、LACUNA COILを世界的なバンドへと押し上げました。シングル「Heaven’s A Lie」や「Swamped」はラジオやMTVでも頻繁に流れ、メタルシーンを超えて幅広いリスナーに届きました。この時期から彼らはヨーロッパのみならず北米の大型フェスやツアーにも出演し、国際的な評価を確立します。

2000年代中盤からは、ゴシック・メタルの要素に加え、よりモダンでオルタナティヴなアプローチを強めていきます。アルバム『Karmacode』（2006）や『Shallow Life』（2009）では、インダストリアルやモダンロックの要素を取り入れ、幅広いリスナー層にアピールしました。その一方で、ダークでメランコリックな本質は失われず、常に「LACUNA COILらしさ」を保ち続けています。

2019年には『Black Anima』をリリースし、よりヘヴィでモダンなサウンドへと進化しました。さらに2022年には『Comalies XX』として代表作の再解釈版を発表し、過去と現在をつなぐ作品としてファンに新たな驚きを提供しました。2025年には10thアルバム『Sleepless Empire』を発売。前作を継承しつつ。よりヘヴィな音楽性を変化させながらも、その根底にある「ゴシックな叙情性」と「クリスティーナの圧倒的な存在感」は揺るがぬ魅力となっています。

LACUNA COILは、ヨーロッパ発のバンドでありながらアメリカ市場でも成功した稀有な存在です。女性ボーカルを中心としたゴシック/オルタナティヴ・メタルの先駆者として、多くの後進バンドに影響を与えてきました。その音楽は、暗黒美とメロディの調和を求めるリスナーにとって唯一無二の存在であり、今もなお世界中で高い支持を集めています。

LACUNA COILのバンドメンバーの変遷と現在のラインナップ

【現メンバー】
■マルコ・コッティ・ゼラッティ（Marco Coti Zelati） – Bass/Keyboard（1997～）、Guitar（2015～2016、2024）
■クリスティーナ・スカビア（Cristina Scabbia） – Vocal（1997～）
■アンドレア・フェロー（Andrea Ferro） – Vocal（1997～）
■リチャード・メイズ（Richard Meiz） – Drums（2019～）

【過去メンバー】
■レオナルド・フォーティ（Leonardo Forti） – Drums（1997～1998）
■ラファエーレ・ザガリア（Raffaele Zagaria） -Guitar（1997～1998）
■クラウディオ・レオ（Claudio Leo） – Guitar（1997～1998）
■クリスティーノ・モツァッティ（Cristiano Mozzati） – Drums（1998～2014）
■マルコ・ビアッツィ（Marco Biazzi） – Guitar（1998～2016）
■クリスティーノ・ミグリオーレ（Cristiano Migliore） – Guitar（1998～2014）
■リャン・フォルデン（Ryan Folden） – Drums（2015～2019）
■ディエゴ・カバロッティ（Diego Cavallotti） – Guitar（2016～2024）