MEGADETH（メガデス）とは？スラッシュメタル四天王の軌跡と名盤を解説！

MEGADETH（メガデス）とは？｜スラッシュメタル四天王の一角
1. MEGADETHのバンドメンバーの変遷と現在のラインナップ
アルバム紹介：MEGADETHが放つテクニカルかつ攻撃的なギターサウンド

MEGADETH（メガデス）とは？｜スラッシュメタル四天王の一角

MEGADETH（メガデス）は、1983年にアメリカ・ロサンゼルスで結成されたスラッシュ/ヘヴィ・メタル・バンドです。リーダーのデイヴ・ムステイン（Dave Mustaine）<Vo,Gt>が、METALLICAを脱退した直後に結成したことでも知られています。激烈なスピードと高度なテクニックを融合させたサウンドで、「スラッシュメタル四天王（The Big Four）」の一角として、METALLICA、SLAYER、ANTHRAXと並び称される存在です。

1983年、デイヴ・ムステインはMETALLICAを解雇された直後、「より速く、より攻撃的な音楽」を目指してMEGADETHを立ち上げます。結成当初は専任のヴォーカリストを探していたが、適任者が見つからなかったため、デイヴ・ムステインがヴォーカルを兼任。一時的にSLAYERのケリー・キングがライヴをサポートすることもありました。

1984年にCombat Recordと契約し、1985年にデビューアルバム『Killing Is My Business… and Business Is Good!』をリリースし、瞬く間にアンダーグラウンド・メタルシーンで注目を集め、1986年には、メジャーのCapitol Recordと契約し、2ndアルバム『Peace Sells… but Who’s Buying?』を発売。商業的にも成功し、社会批判的な歌詞とテクニカルな演奏で、MEGADETHの個性を確立しました。

1988年に3rdアルバム『So Far, So Good…So What！』をリリース。前作との内容の違いにより一部批判がありながらもバンドにとって初のプラチナムアルバムとなり、1990年に発表された4thアルバム『Rust in Peace』は、マーティ・フリードマン（Marty Friedman）<Gt>が加わったことで、メロディと技巧の融合が進み、MEGADETHの名を世界的に押し上げました。

続く『Countdown to Extinction』（1992年）は全米チャート2位を記録し、商業的成功とアーティスティックな完成度を両立した作品として高く評価されています。1998年以降はメンバーの入れ替わりが相次ぎ、音楽性も時代に合わせて変化を見せました。2002年には一時的な活動休止も発表されましたが、2004年にはデイヴ・ムステインの回復とともにバンドは復活を遂げます。

2000年代後半以降、MEGADETHは再び評価を取り戻し、2016年のアルバム『Dystopia』では第59回グラミー賞「最優秀メタル・パフォーマンス賞」を受賞しました。2020年代に入ってもその勢いは衰えず、2022年には通算16作目となる『The Sick, the Dying… and the Dead!』をリリース。2025年現在もワールドツアーやフェス出演を精力的に行っており、スラッシュメタルの最前線に立ち続けています。

MEGADETHの魅力は、政治・戦争・陰謀論などをテーマにした鋭い歌詞と、技巧派ギタープレイを基盤としたスピーディーで重厚な楽曲にあります。創設者デイヴ・ムステインのカリスマ性と、バンドとしての一貫した姿勢が、世界中のメタルファンから支持され続ける理由です。スラッシュメタルというジャンルを切り拓いたパイオニアであり、現在に至るまで進化を止めないレジェンドバンドです。今後もその動向から目が離せません。

MEGADETHのバンドメンバーの変遷と現在のラインナップ

【現メンバー】
デイヴ・ムステイン（Dave Mustaine） – Guitar/Vocal（1983～2002、2004～）
ジェイムズ・ロメンゾ（James Lomenzo） – Bass（2006～2010、2022～）
ダーク・ヴェルビューレン（Dirk Verbeuren） – Drums（2016～）
テーム・マントゥサーリ（Teemu Mantysaari） – Guitar（2023～）

【過去メンバー】
デイヴィッド・エレフソン（David Ellefson） – Bass（1983～2002、2010～2021）
ブレット・フレデリクソン（Brett Frederickson） – Drums（1983）
リチャード・ジロッド（Richard Girod） – Drums（1983）
ディジョン・キャラザーズ（Dijon Carruthers） – Drums（1983）
リー・ローチ（Lee Rauch） – Drums（1983～1984）
グレッグ・ハンデヴィット（Greg Handevidt） – Guitar（1983～1984）
ブレット・マイケル・フィリップス（Brette Michael Phillips） – Guitar（1983）
ロバート・クロムウェル（Robert Cromwell） – Guitar（1983）
ビリー・ボンズ（Billy Bonds） – Vocal（1983）
ジョン・サイリス（John Cyriis） – Vocal（1983）
ローレンス・“ロアー”・ケイン（Lawrence “Lor” Kane） – Vocal（1983）
ガル・サミュエルソン（Gar Samuelson） – Drums（1984～1987）
クリス・ポーランド（Chris Poland） – Guitar（1984～1985、1986～1987）
チャック・ビーラー（Chuck Behler） – Drums（1987～1989）
ジェイ・レイノルズ（Jay Reynolds） – Guitar（1987）
ジェフ・ヤング（Jeff Young） – Guitar（1987～1989）
ニック・メンザ（Nick Menza） – Drums（1989～1998、2004）
マーティ・フリードマン（Marty Friedman） – Guitar（1990～2000）
ジミー・デグラッソ（Jimmy DeGrasso） – Drums（1998～2002）
アル・ピトレリ（Al Pitrelli） – Guitar（2000～2002）
ジェイムズ・マクドノフ（James MacDonough） – Bass（2004～2006）
ショーン・ドローヴァー（Shown Drover） – Drums（2004～2008）
グレン・ドローヴァー（Glen Drover） – Guitar（2004～2008）
クリス・プロデリック（Chris Broderick） – Guitar（2008～2014）
キコ・ルーレイロ（Kiko Loureiro） – Guitar（2015～2023）