MIDNIGHT（ミッドナイト）とは？ブラック×スピードが融合した“覆面メタル”を紹介

MIDNIGHT（ミッドナイト）とは？ブラック×スピード×パンクが生む唯一無二のバンド
1. MIDNIGHTのバンドメンバーの変遷と現在のラインナップ
アルバム紹介：ブラック×スピード×パンクを融合した「覆面メタルバンド」の象徴

MIDNIGHT（ミッドナイト）とは？ブラック×スピード×パンクが生む唯一無二のバンド

MIDNIGHT（ミッドナイト）は、2003年にアテナー（Athenar）ことジェイミー・ウォルターズ（Jamie Walters）<Vo,Gt,Ba,Dr>によって、アメリカ合衆国オハイオ州クリーブランドで結成されたブラック/スピード・メタル・バンドです。覆面姿で活動する独自のスタイル、ブラックメタルの荒涼さ、スピードメタル由来の高速リフ、そしてパンクの粗暴さを融合した“邪悪ロックンロール”として高い評価を得ています。

結成当初から、アテナー（Athenar）ひとりが作曲、演奏、レコーディングのすべてを担うワンマン・プロジェクトとしてスタートしました。彼は80年代のスラッシュメタル、初期ブラックメタル、そしてアンダーグラウンド・パンクから影響を受け、荒々しい音像と“闇”の美学をもつサウンドを作り上げました。

多くのデモ音源やEPを精力的に発売し、地下メタルシーンのコアなファンから徐々に注目を集め、MIDNIGHTの名前を世界に広めたのが、2011年に発売されたデビューアルバム『Satanic Royalty』です。この作品は、ブラックメタルの邪悪さとNWOBHM的な疾走感を絶妙にブレンドした内容で、「現代ブラックンロールの代表格」「80年代スピードメタルの精神を現代に蘇らせた」と高く評価されました。この時期にはライブ活動も本格化し、覆面スタイルによる匿名性と荒々しいステージングで、カルト的な人気を獲得します。

2017年には『Sweet Death and Ecstasy』を発売し、より成熟した楽曲構成とキャッチーさを持つサウンドを提示します。アンダーグラウンドに根差しながらも、ブラックメタル・スラッシュメタル・パンクなど幅広い層に支持され、MIDNIGHTは唯一無二の立ち位置を確立していきました。

2019年にはMetal Blade Recordsと契約し、『Rebirth by Blasphemy』を発売します。レーベルのバックアップにより露出が飛躍的に増え、ヨーロッパ、南米、アジアなど世界規模でのツアーを実現しました。このアルバムは、鋭利なリフと疾走感に満ちたサウンドで、“MIDNIGHT流ブラックンロール”が完成形へ到達したと評価されます。

2022年には4thフルアルバム『Let There Be Witchery』を発表します。
極端に攻撃的なギターと猥雑なロックンロール感を併せ持った本作は、海外メタルメディアで高評価を獲得し、MIDNIGHTの名をさらに広げました。ライブ活動では覆面＋レザーマスクのビジュアルが定着し、“正体不明の暴走メタル”として強烈なブランドを築いていきます2025年には新曲2曲を含む、カヴァーアルバム『Steel, Rust And Disgust』を発売。地元やバンドのルーツを感じることができる作品に仕上がっています。

アテナー（Athenar）の一貫した美学とDIY精神によって、商業主義に寄らない“地下メタルの象徴”でありながら、世界的に高い知名度を持つ稀有なバンドとして位置づけられてるMIDNIGHTは、2020年代〜2025年にかけて、ブラックンロール〜スピードメタル界隈における最重要バンドのひとつとして確固たる存在となっています。

MIDNIGHTのバンドメンバーの変遷と現在のラインナップ

【現メンバー】
■アテナー（Athenar） – Vocal/Guitar/Bass/Drums（2003～）

【過去メンバー】
■カウント・ジガー（Count Zigar） – Drums
■テリー・ハンチン（Terry Hanchin） – Guitar
■フィリー・ザ・キッド（Filey The Kid） – Guitar
■ノーザン・イントルーダー（Northern Intruder） – Guitar（2010～？）