MORBID SAINTとは?アメリカ発スラッシュメタル界の伝説のカルトバンド!

MORBID SAINT(モービッド・セイント)
MORBID SAINT(モービッド・セイント)

MORBID SAINTとは?スラッシュメタル界のカルトバンドの概要と特徴

MORBID SAINT(モービッド・セイント)は、アメリカ・ウィスコンシン州出身のスラッシュ・メタルバンドです。1984年に結成された彼らは、凶暴かつ暴力的なサウンドで知られ、アンダーグラウンド・シーンでカルト的な人気を誇る存在です。その極端なスピードとアグレッシブなリフは、80年代後半から90年代初頭のスラッシュ・メタル界に衝撃を与えました。

1984年ウィスコンシン州シボイガンにて結成され、当初はローカルシーンを中心に活動を続け、1988年に自主制作でデモ『Lock Up Your Children』をリリース。このデモはその過激さと完成度から注目を集め、同デモを基に、デビューアルバム『Spectrum of Death』を1990年にリリースします。この作品は、超高速のリフ、殺戮的なヴォーカル、混沌としたサウンドが融合し、スラッシュ・メタル史においても特異な存在感を放つアルバムとして高く評価されました。多くのファンが本作をスラッシュ・メタルの隠れた名盤と位置付けています。

しかし、バンドはその後大きな注目を浴びることなく、活動を縮小。2ndアルバム『Destruction System』は録音はされたものの、当時は未発表となり、長らくファンの間で幻のアルバムとされてきました。

1994年、結成から10年目に事実上活動を休止。しかし、『Spectrum of Death』は地下シーンを中心に再評価が進み、多くのスラッシュメタル・マニアやデスラッシュファンの間で語り継がれる存在となります。2000年代にはアルバムの再発や未発表音源のリリースも進み、新たなファン層を獲得しました。

2010年、MORBID SAINTは待望の復活を果たします。2015年には幻の『Destruction System』が正式にリリースされ、さらに新曲4曲を含むコンピレーションアルバム『Thrashaholic』も発表。近年はヨーロッパやアメリカで精力的にライブ活動を行い、往年のファンのみならず新世代メタルファンをも巻き込んだ支持を集めています。

現在もなお、その凶悪なスラッシュ・メタル・スタイルは一切ブレることなく、アンダーグラウンド・メタル界の狂犬として君臨し続け、2024年には3rdアルバム『Swallowed By Hell』を発売しました。

MORBID SAINTは、アメリカ発のスラッシュ・メタルバンドの中でも、極端な暴虐性を体現したカルト的存在です。『Spectrum of Death』は、今なおスラッシュメタル史に残る伝説的作品として語り継がれており、バンドは復活後もその凶悪なエネルギーを保ち続けています。スラッシュメタルを深く知るなら、MORBID SAINTは絶対に外せないバンドと言えるでしょう。

 

バンドメンバー

【現メンバー】
ジェイ・ヴィッサー(Jay Visser) – Guitar(1984~1994、2010~)
ジム・ファーゲイズ(Jim Fergades) – Guitar(1984~1994、2010~2012、2022~)
パット・リンド(Pat Lind) – Vocal(1988~1994、2010~2016、2022~)
ボブ・ザベル(Bob Zabel) – Bass(2010~)
DJ バゲメル(DJ Bagemehl) – Drums(2016~)

【過去メンバー】
マイク・チャパ(Mike Chappa) – Bass(1984~1987)、Vocal(1984~1987)
デイヴ・グラウマン(Dave Grauman) – Drums(1984)
リー・レイノルズ(Lee Reynolds) – Drums(1984~1994)
ランス・ウルフ(Lance Wolf) – Drums(1984)
トニー・パレッティ(Tony Paletti) – Bass(1987~1990)
ボブ・シンヤコヴィッチ(Bob Sinjakovic) – Vocals(1987~1988)
ゲイリー・ベイメル(Gary Beimel) – Bass(1990~1994)
クリス・ヤコブス(Chris Jacobs) – Drums(2010)
ランディ・ウォール(Randy Wall) – Drums(2010~2016)
ケヴィン・コスキ(Kevin Koski) – Guitar(2011~2013)
マルコ・マーテル(Marco Martell) – Guitar(2015~2016)
ラッセル・ゲッシュ(Russell Gesch) – Guitar(2016~2022)
クリフ・ワグナー(Cliff Wagner) – Vocal(2016~2022)

 

アルバム紹介 | 圧倒的暴虐性とサウンドの特徴

Swallowed By Hell(2024)

Morbid Saint - Swallowed By Hell(2024)

  1. Rise From The Ashes
  2. Swallowed By Hell
  3. Bloody Floors
  4. Burn Pit
  5. Fear Incarnate
  6. Fuck Them All
  7. Bleed Them Dry
  8. Pine Tuxedo
  9. Killer Instinct
  10. Psychosis

30年の沈黙を嘲笑う狂気の鉄槌、『Swallowed By Hell』がスラッシュの死角を焼き尽くす!

30年以上の沈黙を経て、さらなる凶暴性と重厚さを纏った傑作です。デビューアルバム『Spectrum of Death』で築き上げた殺戮的サウンドはそのままに、よりヘヴィでダークな要素が加わり、バンド史上最も圧倒的な暴虐スラッシュを展開しています。切れ味鋭いリフと暴力的なドラム、地獄から這い出すようなヴォーカルが融合し、聴く者を絶望の深淵へと引きずり込みます。『Swallowed By Hell』は、MORBID SAINTが単なる復活を超え、進化した姿を刻み込んだスラッシュ・メタルの終着点とも言える作品です。

 

Destruction System(2015)

Morbid Saint - Destruction System(2015)

  1. Intro
  2. Destruction System
  3. Darkness Unseen
  4. Depth Of Sanity
  5. Disciples Of Discipline
  6. Spectrum Of Death Ⅱ
  7. Halls Of Terror
  8. Living Misery
  9. Sign Of The Times
  10. Final Exit
  11. Outro

失われた90年代スラッシュの亡霊、『Destruction System』が解き放つ暴虐の宴!

2015年に正式リリースした『Destruction System』は、90年代初頭に録音されながらも長年未発表となっていた幻の2ndアルバムです。『Spectrum of Death』で知られる暴虐スラッシュはさらに進化し、よりヘヴィでダークな要素を纏った破滅的サウンドが展開されています。緻密なリフと重厚なグルーヴ、そしてドス黒いヴォーカルが融合し、MORBID SAINTならではの破壊美学を体現。単なるアーカイブではなく、時代を超えても色褪せない攻撃性と狂気が宿った一枚です。『Destruction System』は、幻から現実へと姿を変えたMORBID SAINTの真の姿を刻んだ、スラッシュメタル・ファン必聴のアルバムです。

 

Spectrum Of Death(1990)

Morbid Saint - Spectrum Of Death(1990)

  1. Lock Up Your Children
  2. Burned At The Stake
  3. Assasin
  4. Damien
  5. Crying For Death
  6. Spectrum Of Death
  7. Scars
  8. Beyond The Gates Of Hell

地獄の扉をこじ開ける殺戮音―MORBID SAINTが刻んだ90年代最狂スラッシュ!

1990年発表のデビューアルバムは、スラッシュメタル史においても異常なまでの暴虐性を誇る名盤です。アメリカ・ウィスコンシン州発の彼らは、同作で限界突破のスピードと殺戮的リフ、怒涛のブラストドラムを叩きつけ、リスナーを地獄の底まで叩き落とします。ヴォーカルは狂気を孕んだ絶叫で、まさに怒りと破壊の化身と言えるでしょう。その過激さからアンダーグラウンドシーンではカルト的な人気を誇り、今日に至るまでスラッシュメタル・ファンの間で語り継がれる存在となっています。『Spectrum Of Death』は、スラッシュメタルの凶悪性と暴力性を極限まで高めた、まさに暴虐スラッシュの教典と呼ぶにふさわしい一枚です。

 

 

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