バンド紹介
VIKING CROWN(ヴァイキング・クラウン)は、1994年にアメリカ・ニューオーリンズで結成されたアンビエント/ブラック・メタル・プロジェクトです。このバンドは、フィル・アンセルモ(Phil Anselmo)<Vo,Gt,Ba,Dr>による実験的な音楽活動の一環としてスタートしました。フィル・アンセルモは、ヘヴィメタル界で特に有名なPANTERA、DOWN、SUPERJOINT RITUALのフロントマンとして知られていますが、VIKING CROWNでは全く異なる音楽スタイルに挑戦しています。
VIKING CROWNは、フィル・アンセルモが「Anton Crowley」という名義を用いて立ち上げたサイドプロジェクトで、当初は彼一人で音楽制作を行っていました。このプロジェクトでは、ブラックメタルに影響を受けた荒涼としたアンビエントサウンドと、プリミティブなブラックメタル要素が融合した独特のスタイルが特徴です。
当初、フィル・アンセルモがすべての楽器を担当していたため、バンドの音楽は非常にローファイで、初期のブラックメタルの持つ粗削りな雰囲気を強調した作品となっています。
VIKING CROWNは2000年のリリースを最後に活動を停止しました。このプロジェクトはあくまでフィル・アンセルモのサイドプロジェクトであり、本格的なツアーや広範なプロモーションを行うことはありませんでした。その後、フィル・アンセルモはメインバンドであるPANTERA、DOWNの活動に専念するようになり、VIKING CROWNとしての再結成は実現していません。
その短い活動期間の中で、主流のブラックメタルとは異なるアプローチを提示しました。その音楽性は、ダーク・アンビエントやブラックメタルの融合を探求する後進のバンドにも影響を与えました。また、フィル・アンセルモの多彩な音楽的嗜好を示す一例として、ファンからも注目されています。
VIKING CROWNは、ブラックメタルの枠を超えた独自の音楽性を追求したフィル・アンセルモによる実験的なプロジェクトでした。活動期間は短かったものの、ブラックメタルとアンビエント音楽の融合というユニークなサウンドで、一部のコアなリスナーやカルト的なブラックメタルファンに深い印象を残しています。
もしVIKING CROWNのアルバムや曲を聴いてみたいなら、その荒涼とした雰囲気に身を委ね、ブラックメタルの奥深い世界を感じてみるのも良いでしょう。
アルバムレビュー(最新アルバム順)
Banished Rhythmic Hate(2001)
- Christianity Has No Chance
- Possessed(From Within)
- Banished Rhythmic Hate
- Contemplating The Pitch Black
- View Of A Desolate Wasteland
- Swallowed By Black Mass
- Accepting The Rise Of Satanism
- Unspoken Vows Of A Midnight Offering
- Draped In Treachery
- The Woods Own Countless Voices
- Poisoned By The Blood Of Christ
Innocence From Hell(2000)
- Intro: Sons Of Sadus
- Innocence From Hell
- The Burning Embers Of Mockery
- Birth Of The Devil Fetus
- The Red Flames Of Sin
- Overlords Of Infinite Depression
- The Long And Mighty Reign Of Satan
- Raped By An Angel
- The Seventh Storm Of The Blood Demon
- The Gathering
- Outro: The Blood Of Sadus
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