VULVECTOMYの歴史と進化:スラムデス界の異端児が築いた残虐サウンドとは?

VULVECTOMY(ヴァルヴェクトミー)

VULVECTOMYとは?バンドの基本情報を解説

VULVECTOMY(ヴァルヴェクトミー)は、2007年にイタリア・ローマで結成されたスラム/ブルータル・デス・メタル・バンドです。極端に重厚なブレイクダウン、ガテラル・ボーカル、病理的な歌詞世界を特徴とし、世界中のスラムデスファンから支持を集めています。

バンド名「VULVECTOMY」は、外陰部の切除手術を意味する医学用語に由来しており、その過激なイメージ通り、音楽性も暴力的かつ極端なスタイルで統一されています。

デビューアルバム『Putrescent Clitoral Fermentation』(2007)は、インディーズながらスラムデス・シーンで大きな注目を集め、続く2ndアルバム『Post-Abortion Slut Fuck』(2010)ではさらに重厚なサウンドへと進化。2013年には3rdアルバム『Abusing Dismembered Beauties』をリリースし、世界のブルータル・デスメタルフェスへ出演し、2025年に12年ぶりとなる4thアルバム『Aberrant Vaginal Gestation』を発売し、さらなら活動の幅を広げています。

メンバーはそれぞれ、DEVANGELICNEUROGENICといった他のデスメタルバンドでも活動しており、テクニカルな演奏力とブルータルな表現力を兼ね備えた実力派集団として知られています。

現在も精力的に活動を続けており、VULVECTOMYはイタリアを代表するスラムデス・バンドとして、世界中のアンダーグラウンド・シーンで確固たる地位を築いています。

アルバム紹介 | グロウル/ガテラルとスラムリフの融合

Aberrant Vaginal Gestation(2025)

Vulvectomy - Aberrant Vaginal Gestation(2025)

  1. Maggots Infested Clit
  2. Conceived In Vaginal Sores
  3. Analsphyxiation
  4. Scrotal Abscess Drainage
  5. Geriatric Ass Fucker
  6. Subcutaneous Cumshots
  7. Choked With Menstrual Driooings
  8. Greedy Fetal Discharge
  9. Molesting Dislimbed Whore(Re-recorded)
  10. Rectal Electroejaculation

暴力美学、ここに極まる―『Aberrant Vaginal Gestation』がスラムデスの壁を破る!

スラム・ブルータル・デスメタル重鎮が2025年に発売した4thアルバムは、重低音と病理的テーマの極限をさらに更新する一枚です。”異常妊娠”を意味するタイトルが示す通り、本作は音楽というより“音の肉塊”とも呼ぶべき残虐サウンドが支配。ガテラル・ボーカルは地を這い、スラムリフは聴覚を圧殺するかのごとき破壊力を発揮します。前作『Abusing Dismembered Beauties』以上に洗練された音作りは、Vulvectomyがブルータル・デスの最前線に立ち続けている証明でもあります。

 

Abusing Dismembered Beauties(2013)

Vulvectomy - Abusing Dismembered Beauties(2013)

  1. Split-Thickened Vulvar Skin
  2. Dirty Rotten Infibulation
  3. Azoospermic Infertility
  4. Deformed Tits Collection
  5. Grotesque Prosthetic Prolapse
  6. Abdominal Ectopic Pregnacy
  7. Involuntary Menorexia
  8. Orgasmic Sensation Through Fecal Ingestion

常軌を逸した音の変異体―Vulvectomyが放つ猟奇と技巧の融合作!

病理と暴力の音塊を極限まで高めた3rdアルバム。ドラムマシンによる超精密な刻み、超低音のガテラル、変態的なブレイクダウンが絡み合い、聴覚を物理的に圧殺するような快感を生み出します。猟奇的なタイトルやアートワークは伊達ではなく、全編にわたって“解体された美”を音として描く異形の芸術とも言える一枚です。スラムデスの本質であるグロテスクなグルーヴを体現し、ジャンルの枠を越えた存在感を放つ本作は、Vulvectomyの代表作として今なお語り継がれています。

 

Post-Abortion Slut Fuck(2010)

Vulvectomy - Post-Abortion Slut Fuck(2010)

  1. Gengrenous Testicular Deformity
  2. Female Stress Urinary Incontinence
  3. Adolescent Vaginal Gourmet
  4. Eugenic Starization
  5. Post-Partum Depression Foeticide
  6. Charred Scrotal Fragments
  7. Blunt Rectal Impalement

悪意と音圧の原点回帰――Vulvectomyが世界に叩きつけた問題作!

スラム/ブルータル・デスメタルという極端な音楽表現における転換点となった作品。冒頭から炸裂する轟音ガテラル、ドラムマシンによる機械的暴力、そして切断的リフの応酬は、リスナーに容赦ない音の拷問を与えます。猟奇的なタイトルとジャケットが示す通り、本作は倫理すら逸脱した音楽的暴力で構成され、スラムデスというジャンルの限界を塗り替えました。その衝動と病理性は今も色褪せず、多くのフォロワーに影響を与えています。

 

Putrescent Clitoral Fermentation(2007)

Vulvectomy - Putrescent Clitoral Fermentation(2007)

  1. Festering Detatched Genitals
  2. Pusfull Hyme Liquified
  3. Depilated Cunt Twitch
  4. Masturbating With Defecated Entrails
  5. Putrescent Clitoral Fermentation
  6. Regurgitation Of Menstrual Scabs
  7. Fornicate In Putrefaction
  8. Postmortal Orfice Lubrication

スラムデスの悪臭はここから始まった―Vulvectomyの原点にして異形の名刺代わり!

最低なジャケットで別の意味で話題となったVulvectomyのデビューアルバムは、ジャンルの根幹を揺るがす異形の一枚です。腐爛を意味するタイトル通り、全編にわたって病理的でグロテスクな世界観が支配。超重低音のガテラルとスラムリフが容赦なく迫り、ドラムマシンによる無機質な刻みが凶悪な疾走感を生み出します。楽曲構成はシンプルながら圧倒的な音圧を誇り、倫理や美意識を超越した“音の猟奇小説”とも言える完成度を誇ります。スラムデスの原点を体感したいなら、この暴走機関車から逃れることはできません。

 

 

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