KARMA TO BURNとは？インスト・ストーナーロックの異端バンドを解説！

KARMA TO BURNとはどんなバンドか？出身地・ジャンル・特徴を紹介
1. バンドメンバー
アルバム紹介：KARMA TO BURNの重厚なリフとミニマルな構成美

KARMA TO BURNとはどんなバンドか？出身地・ジャンル・特徴を紹介

KARMA TO BURN（カルマ・トゥ・バーン）は、アメリカ・ウェストバージニア州で1994年に結成されたインストゥルメンタル・ストーナー・メタルバンドです。略して「K2B」とも呼ばれ、重厚なギターリフとドライなグルーヴを軸に、一切のボーカルを排した楽曲スタイルで知られています。

KARMA TO BURNは、ウィリアム・メカム（William Mecum）<Gt>を中心に、ロブ・オズワルド（Rob Oswald）<Dr>、リッチ・マリンズ（Rich Mullins）<Ba>の3人で結成されました。1997年、Roadrunner Recordsよりセルフタイトルのデビュー・アルバム『Karma To Burn』をリリースしますが、この作品にはレーベルの意向でボーカル入りの曲が収録されていました。

しかし、当初からバンドは「完全インストゥルメンタルでの活動」を目指しており、レーベルとの対立が表面化。結果として契約を解消し、1999年には完全インストゥルメンタル作品『Wild Wonderful Purgatory』をリリース。このアルバム以降、全楽曲を数字（例：Twenty、Thirty Four）でタイトル付けする独特のスタイルを確立しました。

2002年にバンドは一度解散し、メンバーはそれぞれ別プロジェクトで活動を続けます。その後、2009年にKARMA TO BURNは解散時のラインナップで復活。翌2010年には復帰作『Appalachian Incantation』をリリースし、再びインスト・ストーナーロックの世界にカムバックを果たしました。2010年代以降も『V（2011）』や『Arch Stanton（2014）』といった作品を発表し、ヨーロッパのフェスやツアーでも積極的に活動してきました。

しかし、バンドの中心人物であったウィリアム・メックが、2021年に不慮の事故により死去。この訃報はストーナーロック・コミュニティに大きな衝撃を与えました。後に未発表曲を収録したコンピレーションアルバムを発売しましたが、その後解散しました。

KARMA TO BURNの最大の特徴は、ボーカルを一切使わず、ギターリフだけで世界観を構築する楽曲構成にあります。ドライで反復的なグルーヴは、聴き手にトリップ感覚をもたらし、多くのフォロワーを生み出しました。その影響は、ストーナーロックはもちろん、ドゥームメタルやポストメタル、インストゥルメンタル・ロック全般にまで広がっており、”無言の伝説”とも称される存在です。

バンドメンバー

【現メンバー】
ウィリアム・メカム（William Mecum） – Guitar（1994～2002、2009～2021）
エヴァン・ディヴァイン（Evan Devine） – Drums（2012～2021）
エリック・クラッター（Eric Clutter） – Dbass（2015～2021）

【過去メンバー】
リッチ・マリンズ（Rich Mullins） – Bass（1994～2002、2009～2013）
ネイサン・リンボー（Nathan Limbaugh） – Drums（1994～1997）
ジム・デイヴィソン（Jim Davison） – Guitar（1994）
ジェイソン・”ジェイジェイ”・ジャロス（Jason “j.j.” Jarosz） – Vocal（1996～1997）
チャック・ニコラス（Chuck Nicholas） – Drums（1997～1998）
ジョン・ガルシア（John Garcia） – Vocal（1997）
ロブ・オズワルド（Rob Oswald） – Drums（1998～2002，2009～2012）
ロブ・ハルケット（Rob Halkett） – Bass（2013～2015）