BLIND CHANNELとは?ポストハードコア、オルタナティヴ・メタルの融合
BLIND CHANNEL(ブラインド・チャンネル)は、フィンランド出身のニュー/オルタナティヴ・メタル/ロック/ポストハードコア・バンドで、音楽シーンに革新をもたらしている注目のバンドです。彼らは、エモ、オルタナティヴ、ポストハードコアといった多様なジャンルを融合させた独自のサウンドで、”フィンランドのLINKIN PARK”という異名を持ち、世界中のリスナーに衝撃を与え続けています。
BLIND CHANNELは、2013年にフィンランドのオウルで結成されました。彼らは、初期の頃からその革新的な音楽スタイルで注目を集め、特にエモやオルタナティヴ・メタル/ロックの要素に、ポストハードコアを組み合わせたスタイルが特徴です。彼らの音楽は、力強いギターリフと感情的なヴォーカルで成り立っており、歌詞には社会問題や自己表現をテーマにした深いメッセージが込められています。
2016年にデビューアルバム『Revolutions』、2018年に2ndアルバム『Blood Brothers』をリリースし、その後、2020年にリリースされた『Violence』は、よりダイナミックで洗練されたサウンドを披露し、BLIND CHANNELは国際的な注目を浴びることになります。特に、アルバム収録のシングル「Dark Side」を引っ提げEurovision Song Contest 2021に参加。選考を勝ち取りフィンランド代表としてオランダ・ロッテルダムで行われた本選で6位入賞となり、話題になりました。
さらに、2022年には4thアルバム『Lifestyles of the Sick & Dangerous』をリリース。このアルバムでは、彼らの音楽スタイルが成熟し、メタルコアの要素に加え、より広範囲なオルタナティヴ・ロックの影響も見られ、2024年には5thアルバム『Exit Emotions』をリリースし、来日公演も行いますが、同年10月にバンドは無期限の活動休止を発表。2025年には、結成メンバーだったジョエル・ホッカ(Joel Hokka)<Vo,Gt>が脱退を発表し、今後の活動がどうなるか、気になるところです。
しかしながら、BLIND CHANNELは、その革新的なサウンドとメッセージ性で、これからもメタルシーンを牽引するバンドであり続けることは間違いありません。その後バンド側からの発表はありませんが今後の活動も含め、音楽ファンだけでなく、メタルの未来を担う存在としても注目されています。
BLIND CHANNEL – バンドメンバー
【現メンバー】
ニコ・モイラネン(Niko Moilanen) – Vocal(2013~)
ヨーナス・ポルコ(Joonas Porko) – Guitar(2013~)
オッリ・マテラ(Olli Matela) – Bass(2013~)
トッミ・ラッリ(Tommi Lalli) – Drums(2013~)
アレクシ・コーニスベシ(Aleksi Kaunisvesi) – (2013~)
【過去メンバー】
ヨエル・ホッカ(Joel Hokka) – Vocal / Guitar(2013~2025)
BLIND CHANNELのアルバムの進化:初期から最新作までの音楽的成長
Exit Emotions(2024)
- Where’s The Exit?
- Deadzone
- Wolves In California
- XOXO feat.FROM ASHES TO NEW
- Keeping It Surreal
- Die Another Day feat.RORY
- Phobia
- Happy Doomsday
- Red Tail Lights
- Not Your Bro
- Flatline
- One Last Time … Again
感情の出口を探して―BLIND CHANNELが放つ、深淵からの叫び『Exit Emotions』
バンドの音楽的進化と深い感情的表現が見事に融合した作品は、エモ・メタルとポストハードコアの要素を更に深化させ、リスナーを新たな音楽的体験へと導きます。アルバムのオープニングトラック「Where’s The Exit?」から始まるこの作品は、メタリックなギターリフと力強いドラムで圧倒的なエネルギーを放ちながらも、感情的なメロディが絡み合う絶妙なバランスを見せています。特に注目すべきは、「Exit Emotions」のタイトル通り、アルバム全体を通じて「感情の出口を探す」というテーマが貫かれている点です。歌詞には自己表現、心の葛藤、社会的メッセージが込められ、リスナーに深い共感を呼び起こします。『Exit Emotions』は、BLIND CHANNELがこれまでの音楽的成果をさらに進化させ、感情的な深みと力強いメッセージ性を兼ね備えたアルバムです。エモ・メタルの新たな可能性を切り開くこの作品は、ファンのみならず、幅広い音楽ファンに強い印象を与えることでしょう。
Lifestyles Of The Sick & Dangerous(2022)
- Opinions
- Dark Side
- Don’t Fix Me
- Bad Idea
- Alive Or Only Burning
- Balboa
- National Heroes
- We Are No Saints
- Autops
- Glory For The Greedy
- Thank You For The Pain
暴力的にエモーショナル―BLIND CHANNELが暴き出す現代の矛盾と葛藤!
4thアルバム『Lifestyles Of The Sick & Dangerous』(2022)は、反逆と自己表現をテーマに、鋭く切り裂くようなサウンドとエモーショナルな叫びが交錯する作品です。彼らの代名詞とも言えるスタイルは今作でさらに進化し、ヘヴィなリフとポップなメロディが絶妙に融合。特に「Dark Side」は、Eurovision Song Contest 2021(ユーロヴィジョン・ソング・コンテテスト 2021)で脚光を浴びた代表曲であり、怒りや葛藤を昇華させた圧倒的なエネルギーを放っています。アルバム全体を通じて、社会への不満、自己否定、そしてそれを乗り越えようとする力強いメッセージが込められており、現代に生きるリスナーの心を鋭く突き刺します。BLIND CHANNELはこの作品で、ただの反抗ではなく“美学”としての怒りを音に刻み、メタルとポップの境界線を大胆に塗り替えました。
Violent Pop(2020)
- Gun
- Fever
- Timebomb feat. ALEX MATTSON
- Snake feat.GG6
- Enemies With Benefits
- Love Of Mine
- Feel Nothing
- Lanterns
- Over My Dead Body
- Died Enough For You
感情の衝突が音になる―BLIND CHANNELが放つ“暴力的ポップ”の真髄!
3rdアルバム『Violent Pop』(2020)は、彼らのスタイル「ヴァイオレント・ポップ」を名実ともに確立した重要作です。エモ、メタルコア、ヒップホップ、ポップスを大胆に融合し、ポップのキャッチーさの裏に鋭い牙を潜ませたサウンドが全編を貫きます。リード曲「Died Enough for You」や「Over My Dead Body」では、痛烈な歌詞とヘヴィなグルーヴが共鳴し、リスナーの感情を揺さぶります。攻撃性とメロディが同居する構成は、従来のジャンルに収まりきらない革新性を示しており、BLIND CHANNELの真骨頂がここにあります。『Violent Pop』は、現代の若者の怒りと不安をスタイリッシュに描き出した、まさに“牙を剥いたポップ”の完成形です。
Blood Brothers(2018)
- Trigger
- Elephant In The Room feat. SPAZ CAROON
- Out Of Town
- My Heart Is A Hurricane
- Giants
- Like A Brother
- Alone Against All
- Scream
- IDFU
- Sharks Love Blood
- Wolf Pack
激情がぶつかり合う瞬間―BLIND CHANNELが鳴らす青春と闘争のアンセム!
攻撃的かつ感情的なサウンドが、彼ら独自のスタイルをより洗練させた2ndアルバム『Blood Brothers』(2018)は、バンドの結束と反骨精神を強烈に打ち出した作品です。「Sharks Love Blood」や「Alone Against All」では、孤独や葛藤の中でも仲間との絆を信じ突き進む強さが描かれ、リスナーの心に鋭く突き刺さります。全体を通じて、友情・裏切り・怒り・希望といった人間の感情をリアルに描写し、若者の共感を呼ぶ内容となっています。『Blood Brothers』は、BLIND CHANNELの原点にして、バンドの信念と成長を示す重要なマイルストーンです。
Revolutions(2016)
- Bullet(With Your Name On It)
- Pitfall
- Deja Fu
- Hold On To Hopeless
- What’s Wrong
- My Revolution
- Another Sun
- Unforgiving
- Don’t(ED SHEERAN cover)
- Darker Than Black
- Enemy For Me
デビューにして完成形―『Revolutions』が示すBLIND CHANNELの可能性!
フィンランド発“ヴァイオレント・ポップ”の原点にして、若き衝動とエネルギーが爆発するデビューアルバム。攻撃的なギターリフとエモーショナルなメロディ、ラップ調のボーカルが絶妙に絡み合い、ジャンルの壁を壊す革新性を感じさせます。「Unforgiving」や「Deja FU」など、怒り・葛藤・孤独といったリアルな感情をストレートにぶつけた楽曲が並び、初期衝動の鮮烈さとメッセージ性が際立ちます。全編を通じて、“感情を武器に変える”というバンドの信念が貫かれており、BLIND CHANNELの音楽的未来を予感させる作品です。
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