MAYHEM(メイヘム)は、ノルウェーのランゲスで結成され、現在はオスロを拠点とするブラック・メタル・バンドです。VENOM、BATHORY、CELTIC FROSTなど初期エクストリーム・メタルから影響を受けながら、後に「ノルウェージャン・ブラック・メタル」と呼ばれるスタイルの形成に決定的な役割を果たしました。現在では、ブラック・メタルの歴史を語るうえで避けて通れない最重要バンドのひとつと評価されています。
MAYHEM(メイヘム)とは?バンドの基本情報
| バンド名 | MAYHEM(メイヘム) |
|---|---|
| 出身地 | ノルウェー・ランゲス(Norway, Langhus) |
| ジャンル | ブラックメタル |
| 結成年 | 1984年 |
| レーベル | Century Media Records/Season Of Mist/Deathlike Silence Productions |
| 公式ページ | https://www.thetruemayhem.com/ |
| https://www.instagram.com/thetruemayhem | |
| https://www.facebook.com/mayhemofficial/ | |
| Bandcamp | https://mayhemofficial.bandcamp.com/music |
| X(旧:Twitter) | https://x.com/mayhemnorway |
| YouTube | https://www.youtube.com/user/MayhemOfficialVideo |
MAYHEM(メイヘム)とは?サウンドと特徴を解説
MAYHEM(メイヘム)の最大の魅力は、ノルウェージャン・ブラック・メタルの原型となった冷徹で邪悪なサウンドと、時代ごとにアヴァンギャルドで実験的な要素を取り込みながら進化してきた音楽性です。ユーロニモス(Euronymous)<Gt>が築いた不穏なギター・リフ、ヘルハマー(Hellhammer)<Dr>の高速かつ精密なドラミング、歴代ヴォーカリストによる狂気を感じさせる表現が、MAYHEM独自の暗黒世界を作り上げています。
・高速ブラスト・ビートと緻密なドラミング
・邪悪で呪術的、時に狂気を感じさせるヴォーカル
・暗黒的な雰囲気を重視したノルウェージャン・ブラック・メタル
・アヴァンギャルドやプログレッシヴ要素を取り込んだ実験性
初期のMAYHEMは、VENOM、BATHORY、CELTIC FROSTなどの影響を受けた荒々しいエクストリーム・メタルから出発し、スラッシュ・メタルやデス・メタルにも通じる原始的な攻撃性を打ち出しました。冷たいトレモロ・ギター、反復する不気味なリフ、呪術的なヴォーカルが融合。後のノルウェージャン・ブラック・メタルを象徴するサウンドのひとつを確立しました。再始動後は伝統的なブラック・メタルだけにとどまらず、、作品ごとに新しい表現を追求しています。
MAYHEMは、ブラック・メタル特有の冷酷さと攻撃性を持ちながら、単なる初期サウンドの再現に終わらず、実験性と演奏技術を取り入れて進化を続けてきたバンドです。 ノルウェージャン・ブラック・メタルの歴史を知りたい方はもちろん、DARKTHRONE、EMPEROR、IMMORTALなどの北欧ブラック・メタルが好きな方にも欠かせない存在です。
MAYHEM(メイヘム)のバンドメンバーの変遷と現在のラインナップ
【現メンバー】
■アッティラ・シハー(Attila Csihar) – Vocal(1993、2004~)
■ヘルハマー(Hellhammer) – Drums(1988~1993、1994~)
■ネクロブッチャー(Necrobutcher) – Bass(1984~1991、1994~)
■テロック(Teloch) – Guitar(2011~)
■グール(Ghul) – Guitar(2012~)
【過去メンバー】
■マンハイム(Manheim) – Drums(1994~1987)
■ユーロニモス(Euronymous) – Guitar(1984~1993)、Vocal(1984~1986)
■パー・ニルソン(Per Nilsen) – Guitar(1984)
■ステイル・レダレン(Stale Redalen) – Vocal(1984)
■ニルス・ブレッケ・スヴェンソン(Nils Brekke Svensson) – Vocal(1984)
■メシア(Messiah) – Vocal(1985~1986)
■マニアック(Maniac) – Vocal(1986~1987、1994~2004)
■トルベン・グルエ(Torben Grue) – Drums(1987~1988)
■キッティル・キッティルソン(Kittil Kittilson) – Vocal(1987~1988)
■デッド(Dead) – Vocal(1988~1991)
■オカルタス(Occultus) – Vocal、Bass(1991)
■カウント・グリシュナック(Count Grishnackh) – Bass(1992~1993)
■ブラックソーン(Blackthorn) – Guitar(1992~1993)
■ブラスフェマー(Blasphemer) – Guitar(1994~2008)
■シルマエス(Silmaeth) – Guitar(2008~2011)
MAYHEM(メイヘム):バンド結成から現在までの歴史
ユーロニモス<Gt>、ネクロブッチャー<Ba>、マンハイム<Dr>を中心にバンド結成。
デビューデモ『Pure Fucking Armageddon』を発売。その後、マニアック<Vo>が加入。
デビューEP『Deathcrush』を発売。その後、マニアック<Vo>が脱退。
マニアック<Vo>、マンハイム<Dr>が脱退し、デッド<Vo>とヘルハマー<Dr>が加入。
デッド<Vo>、ユーロニモス<Gt>、ネクロブッチャー<Ba>、ヘルハマー<Dr>の編成でライヴ活動を展開。
デッド<Vo>が死去、それに伴いネクロブッチャー<Ba>が脱退。
TORMENTORのアッティラ・シハー<Vo>、BURZUMのヴァルグ・ヴァ―ケネス<Ba>が加入し、デビューアルバムの制作に入る。
ユーロニモス<Gt>がヴァルグ・ヴァ―ケネス<Ba>によって殺害され、バンドは事実上の活動停止状態となる。
活動停止前に録音されていたデビューアルバム『De Mysteriis Dom Sathanas』を発売。
ネクロブッチャー<Ba>、ヘルハマー<Dr>、マニアック<Vo>を中心にバンドを再始動。ブラスフェマー<Gt>が加わり、新体制が本格的にスタートする。
Season Of Mistと契約し、2ndアルバム『Grand Declaration Of War』を発売。
3rdアルバム『Chimera』を発売。その後、マニアック<Vo>が脱退。アッティラ・シハー<Vo>が再加入。
4thアルバム『Ordo Ad Chao』を発売。
ブラスフェマー<Gt>が脱退。
テロック<Gt>が加入。
5thアルバム『Esoteric Warfare』を発売。その後、WATAIN、REVENGE、ROTTING CHRISTと共にアメリカツアーを行う。
デビューアルバム『De Mysteriis Dom Sathanas』を完全再現するツアーを展開。IMMOLATION、BLACK ANVILとアメリカツアーを行う。
6thアルバム『Daemon』を発売。
BLOOD INCANTATION、GORGUTS、CANNIBAL CORPSEとアメリカツアーを行う。
7thアルバム『Liturgy Of Death』を発売。
MARDUK、IMMOLATIONらと共にツアーを行う。
MAYHEM(メイヘム)のアルバム紹介:ノルウェー・ブラックメタルの歴史を築いたバンド
※リンクされた曲名をクリックすると、バンド、レーベル公式ページの動画を観ることができます♪
Liturgy Of Death(2026)

- Ephemeral Eternity
- Despair
- Weep For Nothing
- Aeon’s End
- Funeral Of Existence
- Realm Of Endless Misery
- Propitious Death
- The Sentence Of Absolution
前作から約7年ぶりとなる7thアルバムで、結成42年を迎えたMAYHEMの新たな作品です。タイトルが示すように「死」が重要なテーマとなっており、死、喪失、存在への不安といった重いテーマを扱いながら、MAYHEMらしい冷徹で容赦のないブラック・メタルを展開しています。デッド(Dead)<Vo>やユーロニモス(Euronymous)<Gt>の時代から40年以上が経過しても、過去の名作を模倣するだけではなく、現代のMAYHEMとしてブラック・メタルを追求し続けていることが大きなポイントです。
Daemon(2019)

- The Dying False King
- Agenda Ignis
- Bad Blood
- Malum
- Falsfied And Hated
- Aeon Daemonium
- Worthless Abominations Destroyed
- Daemon Spawn
- Of Worms And Ruins
- Invoke The Oath
『Esoteric Warfare』の実験性と比較すると、よりブラック・メタル本来の冷酷さや攻撃性を前面に出した6thアルバム。一方で1980~90年代のサウンドを単純に再現した作品ではなく、長年培ってきた高度な演奏技術や楽曲構成を融合させています。「The Dying False King」「Falsified and Hated」「Worthless Abominations Destroyed」などを収録し、結成35年を経てもMAYHEMがブラック・メタルの最前線にいることを示しました。
Esoteic Warfare(2014)

- Watchers
- Psywar
- Trinity
- Pandaemon
- Milab
- VI. Sec.
- Throne Of Time
- Corpse Of Care
- Posthuman
- Aion Suntelia
ブラスフェマー<Gt>脱退後、テロック<Gt>が加入し制作された5thアルバム。不協和音を多用した複雑なギター・リフ、変則的な展開、アッティラ・シハー<Vo>の異様なヴォーカル、ヘルハマー<Dr>の精密なドラムが融合しています。初期ブラック・メタルの単純な再現ではなく、アヴァンギャルド、プログレッシヴ、現代的エクストリーム・メタルの要素を取り込んだMAYHEMらしい作品です。
Ordo Ad Chao(2007)

- A Wise Birthgiver
- Wall Of Water
- Great Work Of Ages
- Deconsecrate
- Illuminate, Eliminate
- Psychic Horns
- Key To The Storms
- Anti
アッティラ・シハー<Vo>が正式に復帰し制作された4thアルバム。非常に暗く、混沌とした音像が特徴です。整然としたプロダクションではなく、意図的に閉塞感や不安感を強調したサウンドによって、MAYHEM独自のブラック・メタルを再構築しています。ノルウェーの音楽賞のメタル部門を受賞し、MAYHEMの音楽的評価を改めて示す作品となりました。
Chimera(2004)

- Whore
- Dark Night Of The Soul
- Rape Humanity With Pride
- My Death
- You Must Fall
- Slaughter Of Dreams
- Impious Devious Leper Lord
- Chimera
前作の大胆な実験性から方向転換し、より攻撃的でストレートなブラック・メタルへ接近した3rdアルバム。単なる原点回帰ではなく、ブラスフェマー<Gt>による複雑なリフ構築とヘルハマー<Dr>の圧倒的なドラミングによって、現代的で高度なエクストリーム・メタルへ進化しています。本作を最後にマニアック<Vo>が脱退。そしてMAYHEM史における重要人物が再び戻ってきます。
Grand Declaration Of War(2000)

- A Grand Declaration Of War
- In The Lies Where Upon You Lay
- A Time To Die
- View From Nihil(Part Ⅰ or Ⅱ)
- View From Nihil(Part Ⅱ or Ⅱ)
- A Bloodsword And A Colder Sun(Part Ⅰ or Ⅱ)
- A Bloodsword And A Colder Sun(Part Ⅱ or Ⅱ)
- Crystalized Pain In Deconstruction
- Completion In Science Of Agony(Part Ⅰ or Ⅱ)
- To Damimonion(Part Ⅰ or Ⅲ)
- To Damimonion(Part Ⅱ or Ⅲ)
- To Damimonion(Part Ⅲ or Ⅲ)
- Completion In Science Of Agony(Part Ⅱ or Ⅲ)
『De Mysteriis Dom Sathanas』の続編を期待していたリスナーを驚かせたのが、その大胆な音楽性。ブラック・メタルを基本としながら、プログレッシヴ・メタル、インダストリアル、アヴァンギャルド的なアプローチを導入。マニアック<Vo>も従来の絶叫だけでなくスポークン・ワード的な表現を使用し、MAYHEMの実験性を強く押し出しました。賛否を呼んだ作品ですが、「過去の名声だけに頼らずブラック・メタルを更新する」という、その後のMAYHEMの姿勢を明確にしたアルバムでもあります。
De Mysteriis Dom Sathanas(1994)

- Funeral Fog
- Freezing Moon
- Cursed In Eternity
- Pagan Fears
- Life Eternal
- From The Dark Past
- Buried By Time And Dust
- De Mysteriis Dom Sathanas
MAYHEMのみならずブラック・メタルというジャンルを代表する歴史的名盤といわれるデビューアルバム。デッド<Vo>が残した歌詞、ユーロニモス<Gt>による冷たく不穏なギター、ヘルハマー<Dr>の強烈なドラミング、そしてアッティラ・シハー<Vo>による呪術的ともいえる独特のヴォーカルが組み合わされています。『De Mysteriis Dom Sathanas』は、その後のブラック・メタルに計り知れない影響を与え、現在でもジャンルを代表する作品として評価されています。
MAYHEM(メイヘム)とは?バンドを知るための3つのFAQ
Q1. MAYHEM(メイヘム)はどんなバンドですか?
A. MAYHEM(メイヘム)は、1984年にノルウェー・オスロで結成されたブラック・メタル・バンドです。
ユーロニモス(Euronymous)<Gt>やネクロブッチャー(Necrobutcher)<Ba>らによって結成され、1990年代初頭のノルウェージャン・ブラック・メタル・シーンの形成に大きな影響を与えました。冷たいトレモロ・リフ、不穏な雰囲気、高速ブラスト・ビート、実験的な楽曲構成などを特徴とし、ブラック・メタル史を代表するバンドのひとつです。
Q2. MAYHEM(メイヘム)の代表作・おすすめアルバムは?
A. MAYHEMを初めて聴くなら、1994年発表のデビューアルバム『De Mysteriis Dom Sathanas』がおすすめです。
「Freezing Moon」「Funeral Fog」「Life Eternal」などの代表曲を収録しており、ノルウェージャン・ブラック・メタルを象徴する名盤として知られています。初期の荒々しさを味わいたい方にはEP『Deathcrush』、再始動後の作品では『Chimera』『Ordo Ad Chao』『Daemon』などもおすすめです。
Q3. MAYHEM(メイヘム)のデッド(Dead)とユーロニモス(Euronymous)とは?
A. デッド(Dead)は1988年に加入したヴォーカリストで、ユーロニモス(Euronymous)はMAYHEMの創設メンバーです。
デッド(Dead)はバンド加入後、コープス・ペイントや極端なステージ表現によって初期ブラック・メタルのヴィジュアルにも大きな影響を与えましたが、1991年に死去しています。ユーロニモス(Euronymous)はバンドの中心人物でしたが、1993年にヴァルグ・ヴィーケネス(Varg Vikernes)<Ba>によって殺害されました。2人は短い活動期間ながら、MAYHEMとノルウェージャン・ブラック・メタルの歴史を語るうえで欠かせない人物です。



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