BLIND GUARDIANの歴史と進化｜結成から最新作までドイツ発パワーメタルの伝説を解説

BLIND GUARDIANの基本情報と特徴
1. バンドメンバー
アルバム紹介：ファンタジーと文学に影響された歌詞世界
Beyond The Red Mirror（2015）
At The Edge Of Time（2010）
A Twist In The Myth（2006）
A Night At The Opera（2002）
Nightfall In Middle-Earth（1998）
Imaginations From The Other Side（1995）
Somewher Far Beyond（1992）
Tales From The Twilight World（1990）
Follow The Blind（1989）
Battalions Of Fear（1988）

BLIND GUARDIANの基本情報と特徴

BLIND GUARDIAN（ブラインド・ガーディアン）は、1984年にドイツ・クレーフェルトで結成されたスピード/パワー・メタルバンドです。ヨーロッパのメタルシーンにおいて、文学的かつ壮大な世界観を持つ音楽で高く評価され、パワー・メタルの発展に大きな影響を与えてきました。現在までに数多くの名作アルバムを発表し、世界中に熱狂的なファンを持つバンドとして知られています。

当初LUCIFER’S HERITAGEという名前で活動を開始しました。1988年にバンド名をBLIND GUARDIANに改め、デビューアルバム『Battalions of Fear』をリリースしました。初期の楽曲はスラッシュメタルの要素を含みつつ、スピードとメロディのバランスが取れたサウンドが特徴でした。続く『Follow the Blind』（1989年）、『Tales from the Twilight World』（1990年）では、より叙情的でファンタジックな要素が加わり、バンドの音楽性が確立されていきました。

1992年に発表された4thアルバム『Somewhere Far Beyond』は、トールキン的な世界観やコンセプト性の高い構成で、パワー・メタルの金字塔と称されました。この作品でBLIND GUARDIANは国際的にブレイクを果たし、世界ツアーを展開するようになります。

1995年の『Imaginations from the Other Side』、1998年の『Nightfall in Middle-Earth』では、オーケストラや合唱などの要素を導入し、シンフォニック・パワー・メタルというスタイルを確立しました。特に『Nightfall in Middle-Earth』は、J.R.R.トールキンの『シルマリルの物語』をテーマにしたコンセプトアルバムとして、バンド史上最も評価の高い作品の一つです。

2002年には『A Night at the Opera』を発表し、さらに複雑で重厚なアレンジを取り入れた意欲作を展開しました。その後も『A Twist in the Myth』（2006年）、『At the Edge of Time』（2010年）など、進化を続けるアルバムを発表。2015年の『Beyond the Red Mirror』では、これまでの物語性を引き継ぎつつ、より壮大なサウンドスケープを構築しました。この時期にはフル・オーケストラとの共演も行われ、クラシックとメタルの融合を追求するアーティスティックな試みが評価されています。

2019年には長年の構想であったオーケストラ・プロジェクト『Legacy of the Dark Lands』をリリース。ハンズィ・キアシュのソロ・ボーカルとプラハ・フィルハーモニー管弦楽団による荘厳なサウンドで、バンドの新たな表現領域を切り拓きました。

2022年には待望の最新アルバム『The God Machine』を発表。原点回帰とも言えるスピード感と力強いメタルサウンドで、古参ファンと新規リスナーの両方から高い評価を得ています。

BLIND GUARDIANは、スピード/パワー・メタルの枠に収まらず、ファンタジー文学、クラシック音楽、壮大なストーリーテリングを融合させた独自の音楽世界を築いてきました。30年以上にわたる活動の中で常に進化を続け、現代のメタルシーンにおいても中心的存在であり続けています。

バンドメンバー

【現メンバー】
ハンズィ・キアシュ（Hansi Kursch） – Bass（1987～1997）、Vocal（1987～）
アンドレ・オルブリッチ（Andre Olbrich） – Guitar / Vocal[backing]（1987～）
マーカス・ズィーペン（Marcus Siepen） – Guitar / Vocal[backing]（1987～）
フレドリック・エームケ（Frederik Ehmke） – Drums / Percussion / Flute / Bagpipes（2005～）

【過去メンバー】
トーマス・”トーメン”・スタッシュ（Thomas ”Thomen” Stauch） – Drums / Percussion（1987～2005）