バンド紹介

DARKANE（ダーケイン）は、1998年にスウェーデン南部の都市ヘルシンボリで結成されたメロディック・デス/スラッシュ・メタル・バンドです。バンド名は当初「ARCANE」にする予定でしたが、「dark（暗黒）」と「arcane（神秘的な）」を組み合わせたDARKANEという名前になり、その名の通り、攻撃性と神秘性を兼ね備えた音楽性が特徴となっています。

ARCH ENEMYの2ndアルバムと来日公演に参加したピーター・ウィルドアー（Peter Wildoer）<Dr>とクリストファー・マルムストローム（Christofer Malmstrom）<Gt>は、結成当初から現在に至るまでバンドの核として活躍し続けており、彼らの技術と作曲力がDARKANEの音楽を支えています。DARKANEのサウンドは、テクニカルなスラッシュメタルの激しさに、スウェーデンらしい叙情的なメロディック・デスメタルの要素、そしてクラシック音楽やシンフォニックなアレンジを融合させた、非常に独自性の高いものです。

1999年にリリースされたデビューアルバム『Rusted Angel』では、BLACKSPACE, F.K.U.のローレンス・マックロウリー（Lawrence Mackrory）<Vo>がフロントマンを務め、スピード感あふれるリフとドラマチックな展開が注目を集めました。その後、2001年にリリースされた2ndアルバム『Insanity』ではアンドレアス・シドウ（Andreas Sydow）<Vo>が加入し、音楽性はよりダークで重厚な方向へと進化していきます。

続く『Expanding Senses』（2002年）ではサウンドの幅が広がり、叙情性と攻撃性がより高次元で融合され、バンドとしての成熟が感じられる作品となりました。2005年には『Layers of Lies』をリリースし、テクニカルな演奏とキャッチーなメロディが絶妙なバランスで表現され、ファンから高い評価を得ました。2008年の『Demonic Art』では、THE DEFACEDのイェンス・ブローマン（Jens Broman）<Vo>を迎え、よりモダンで洗練されたサウンドに挑戦しています。

2013年には、初代メンバーのローレンス・マックロウリーが復帰し、『The Sinister Supremacy』を発表しました。この作品は、原点回帰と進化を同時に感じさせる内容で、バンドの新たな幕開けを印象づけました。そして、約9年の沈黙を破り、2022年には『Inhuman Spirits』をリリースし、再び世界のメタルファンの前にその存在を強く示しました。このアルバムでは、DARKANEらしい怒涛のアグレッションと叙情的な旋律が健在でありながら、現代的なアプローチも取り入れられています。

DARKANEは、スウェーデンのメタルシーンにおいて独自の地位を築き上げたバンドであり、メロディック・デスやスラッシュメタルというジャンルを超えた表現力と芸術性を持っています。これからの活動にも大きな期待が寄せられており、今後の作品やライブにも注目が集まっています。