バンド紹介

DISMEMBER（ディスメンバー）は、スウェーデン出身のデス・メタル・バンドです。1988年にストックホルムで結成され、スウェディッシュ・デス・メタルの黎明期を支えた重要なバンドの一つとして知られています。

結成当初はデモテープを数本リリースし、スウェーデンのアンダーグラウンド・シーンで注目を集めました。その後、CANAGEで活動していたマッティ・カルキ（Matti Karki）<Vo>が加入し、フレッド・エストビー（Fred Estby）<Dr>が再加入し、本格的にバンドとしての活動をスタートさせます。

1991年には、Nuclear Blastと契約しデビュー・アルバム『Like an Ever Flowing Stream』をリリースしました。このアルバムは、ENTOMBEDと並ぶスウェディッシュ・デス・メタルの名盤と評価され、重厚なギターサウンドとブルータルな楽曲が特徴となっています。

デビュー作の成功を受け、1993年には2ndアルバム『Indecent & Obscene』を発表。この作品には「Dreaming in Red」といった代表曲が収録されており、よりメロディアスな要素が取り入れられました。これにより、バンドのサウンドは独自の進化を遂げます。

その後も、『Massive Killing Capacity』（1995年）や『Death Metal』（1997年）といった作品をリリースし、デス・メタル界での地位を確立しました。特に『Massive Killing Capacity』では、よりグルーヴ感のあるアプローチを見せるなど、バンドのサウンドの幅を広げました。

2000年代に入ると、バンドは活動を続けながらも、シーンの変化により苦境に立たされました。それでも、『Where Ironcrosses Grow』（2004年）や『The God That Never Was』（2006年）などのアルバムをリリースし、デス・メタルの王道を貫き続けました。しかし、2011年にバンドは解散を発表し、長年の活動に一旦区切りをつけました。

その後、2019年に再結成を果たし、スウェーデンの大規模フェス「Scandinavia Deathfest」などでのライブを行いました。これを機に、再びバンドは積極的に活動を開始しました。

DISMEMBERは、再結成後もオリジナルメンバーを含む編成でライブを行い、クラシックなスウェディッシュ・デス・メタル・サウンドを守り続けています。2022年には、過去のアルバムがリマスターされ、再発されるなど、バンドの人気は依然として根強いものがあります。ファンの間では、新作アルバムのリリースを期待する声も多く、今後の動向が注目されています。

DISMEMBERは、スウェーデンのデス・メタルシーンにおいて、ENTOMBEDやGRAVEと並ぶ重要なバンドの一つです。彼らの楽曲は、圧倒的なリフワークと暴力的なサウンドが特徴で、スウェディッシュ・デス・メタルの伝統を体現しています。再結成後の活動も活発であり、今後の展開にも期待が寄せられています。