REVOCATION（レヴォケイション）とは？アメリカ発テクニカル・デスメタルの軌跡

REVOCATION（レヴォケイション）とは？テクニカル・デスメタル界の革命児の歴史と進化
1. REVOCATIONのバンドメンバーの変遷と現在のラインナップ
アルバム紹介：REVOCATION音楽性の核 ― テクニカル・デスメタルとスラッシュの融合

REVOCATION（レヴォケイション）とは？テクニカル・デスメタル界の革命児の歴史と進化

REVOCATION（レヴォケイション）は、2000年にアメリカ合衆国・マサチューセッツ州ボストンで結成されたテクニカル・デス／スラッシュ・メタル・バンドです。超絶技巧のギターワークと、複雑かつ緻密に構築されたリフを武器に、デスメタル界で確固たる地位を築き上げました。バンドの音楽はデスメタルの重厚さとスラッシュのスピード感、さらにプログレッシヴな要素を融合させた独自のスタイルで、多くのメタルファンから支持を集めています。

REVOCATIONの前身は、デイヴィッド・デイヴィッドソン（David Davidson）<Vo,Gt>を中心に結成されたCRYPTIC WARNINGです。彼らは高校時代から活動を開始し、デモや自主制作盤を発表しながら地元のメタルシーンで注目を集めました。2006年にバンドは解散し、ラインナップはそのままにバンド名をREVOCATIONと変えて、2006年にはデモ作品『Summon the Spawn』を発表。テクニカルかつアグレッシヴな楽曲は、早くから専門誌やファンの関心を引きました。

2008年、Relapse Recordsと契約を結び、デビューアルバム『Empire of the Obscene』をリリース。この作品は、複雑なリフと猛烈なスラッシュ感を融合させた新しいスタイルとして高く評価され、シーンに強烈なインパクトを与えました。続く2ndアルバム『Existence Is Futile』（2009）では、より多彩な展開とテクニカルさが際立ち、REVOCATIONはテクデス界の最前線に躍り出ます。さらに『Chaos of Forms』（2011）はプログレッシヴな要素を加え、音楽性の幅広さを証明しました。

REVOCATIONは結成以来、何度かのメンバー交代を経験しましたが、その中でもデイヴィッド・デイヴィッドソン（David Davidson）のギターとボーカルが常にバンドの核を担ってきました。彼のジャズ的素養を活かしたリードギターや、デスメタル特有のブラストビートを絡めた楽曲構築は、バンドの個性を際立たせています。

2010年代には『Revocation』（2013）、『Deathless』（2014）、『Great Is Our Sin』（2016）、『The Outer Ones』（2018）といったアルバムを次々と発表し、確かな進化を遂げ、コンスタントにアルバムを発売しながら、北米、ヨーロッパ、日本を含むワールドツアーを行い、その超絶技巧とパワフルなライブパフォーマンスで観客を圧倒してきました。SLAYERやCANNIBAL CORPSEといった大御所バンドとの共演も果たし、国際的な人気を確固たるものにし、2025年に7年ぶりの9thアルバム『New Gods, New Masters』を発売。持ち味であるヘヴィでテクニカルで細やかなプレイスタイルは健在です。

REVOCATIONは、常に新しいサウンドに挑戦し続けたバンドです。デスメタルの激烈さとスラッシュの疾走感、そしてプログレッシヴな実験精神を融合させた彼らの音楽は、多くのメタルバンドに影響を与えました。まさに“テクニカル・デスメタル界の革命児”として、今なお多くのファンの記憶に刻まれ続けています。

REVOCATIONのバンドメンバーの変遷と現在のラインナップ

【現メンバー】
■デイヴィッド・デイヴィッドソン（David Davidson） – Guitar/Vocal（2006～）
■アッシュ・ピアソン（Ash Pearson） – Drums（2015～）
■アレックス・ウェーバー（Alex Weber） – Bass（2025～）
■ハリー・ラノン（Harry Lannon） – Guitar（2025～）

【過去メンバー】
■アンソニー・ビューダ（Anthony Buda） – Bass/Vocal（2006～2012）
■フィル・デュポア – コイン（Phil Dubois – Coyne） – Drums（2006～2015）
■ダン・ガルジェロ（Dan Gargiulo） – Guitar/Vocal（2010～2020）
■ブレッド・バンバーガー（Brett Bamberger） – Bass（2012～2024）