バンド紹介

SOILWORK（ソイルワーク）は、スウェーデンのヘルシングボリで1995年に結成されたメロディック・デス/グルーヴ・メタル・バンド。元々はINFERIOR BREEDという名前で活動していましたが、1997年に現在のバンド名、SOILWORKに改名しました。

結成メンバーには、ビョーン・“スピード”・ストリッド（Bjorn “Speed” Strid）<Vo>とピーター・ウィッチャーズ（Peter Wichers）<Gt>がおり、彼らの音楽スタイルは初期のAT THE GATESやIN FLAMESの影響を受けたメロディック・デスメタルの要素が強いサウンドです。

1998年にデビューアルバム『Steelbath Suicide』をリリース。この作品はスウェディッシュ・メロディック・デスの特徴である攻撃的なリフと叙情的なメロディを融合させ、バンドの名を知らしめました。翌1999年には、2ndアルバム『The Chainheart Machine』をリリースし、テクニカルな演奏とスピーディーな楽曲でメロデスシーンでの地位を確立しました。

2001年、3rdアルバム『A Predator’s Portrait』をリリース。この作品では、よりモダンなサウンドアプローチを取り入れ、ビョーン・ストリッドのクリーンボーカルが導入されたことで、バンドの音楽性が大きく変化しました。このアルバムの成功を受け、SOILWORKは大手レーベルNuclear Blastと契約を結ぶことになります。

2002年の4thアルバム『Natural Born Chaos』では、プロデューサーにSTRAPPING YOUNG LAD、DEVIN TOWNSEND PROJECTのデヴィン・タウンゼンド（Devin Townsend）を迎え、よりモダンなサウンドとメロディアスな要素が強調され、このアルバムは、SOILWORKの音楽性の転機となり、以降の作品におけるクリーンボーカルとグルーヴ感の増した楽曲スタイルの基盤を築きました。

2003年の『Figure Number Five』、2005年の『Stabbing the Drama』と続くアルバムでは、デジタル要素を取り入れたモダンなメロディック・デス/グルーヴ・メタルのスタイルが確立され、バンドは国際的な成功を収めます。特に『Stabbing the Drama』は、全米ビルボード・インディーチャートでも高評価を受け、SOILWORKはシーンのトップバンドの一つとなった。

この時期には、主要メンバーだったピーター・ウィッチャーズがバンドを脱退し、数度のメンバーチェンジを経験しましたが、2007年の『Sworn to a Great Divide』や2010年の『The Panic Broadcast』では、バンドのメロディックかつヘヴィな方向性が維持され、進化。

2013年には、バンド史上初の2枚組アルバム『The Living Infinite』をリリース。これは、ピーター・ウィッチャーズの脱退後に新たに加入したシルヴァン・コードレー（Sylvain Coudret）<Gt>の影響もあり、よりメロディアスでダイナミックな作風となった。このアルバムは批評家からも高く評価され、SOILWORKの新たな時代の幕開けを象徴する作品となりました。

2015年のアルバム『The Ride Majestic』では、よりエモーショナルな要素が加わり、メロディと攻撃性のバランスがさらに進化。続く2019年の『Verkligheten』では、プログレッシブな要素や北欧らしい叙情的な雰囲気を取り入れ、バンドの新境地を開拓しました。

そして2022年、最新アルバム『Övergivenheten』をリリース。この作品では、スウェーデン語のタイトルが示す通り、よりパーソナルで深みのあるテーマを追求しつつ、バンドの持つヘヴィネスとメロディの調和がさらに洗練されたものとなりました。

現在も、SOILWORKは世界中のフェスティバルやツアーで活躍しており、結成から25年以上を経てもなお、進化を続けるバンドとしてメロディック・デス/グルーヴ・メタルのシーンを牽引し続けています。