WATAIN（ヴァーテイン）とは？結成から現在までの歴史
1. WATAINのバンドメンバー紹介
アルバム紹介：WATAINが築くブラックメタルの未来

WATAIN（ヴァーテイン）とは？結成から現在までの歴史

スウェーデンのウプサラで1998年に結成されたWATAIN（ヴァーテイン）は、世界的に高い評価を受けるブラック・メタル・バンドです。過激かつ儀式的なライブパフォーマンスと、邪悪さと美学が融合した音楽性で、ブラック・メタル・シーンを牽引してきました。

WATAINは、DISSECTIONのライヴメンバーだった、エリック・ダニエルソン（Erik Danielsson）<Ba,Vo>を中心に結成されました。1999年にデモ作品『Go Fuck Your Jewish ‘God’』を発表し、2000年にデビューアルバム『Rabid Death’s Curse』をリリースします。この作品は、初期ブラック・メタルの冷徹なサウンドを継承しつつ、独自の世界観を提示しました。2003年には2ndアルバム『Casus Luciferi』を発表し、バンドの評価は一気に高まり、ヨーロッパの極悪ブラック・メタルシーンで確固たる地位を築きます。

2007年に、3rdアルバム『Sworn to the Dark』をリリース。この作品は攻撃性とメロディを絶妙に融合させた名盤として多くのメタル誌で高評価を獲得しました。2010年には4thアルバム『Lawless Darkness』を発表し、スウェーデンの音楽賞「Grammis Award」でベスト・ヘヴィメタル・アルバムを受賞。WATAINは地下シーンからメインストリームに近づく存在となります。2013年の5thアルバム『The Wild Hunt』ではクリーンボーカルや多様なアレンジを導入し、賛否両論を巻き起こしながらも新たなファン層を獲得しました。

2018年に6thアルバム『Trident Wolf Eclipse』をリリースし、再び暴虐的で純粋なブラック・メタルサウンドに回帰。2022年には7thアルバム『The Agony & Ecstasy of Watain』を発表し、荘厳さと残虐さを兼ね備えたサウンドで世界各地のフェスやツアーを成功させました。2025年現在も精力的にライブ活動を行い、ブラック・メタルの精神を体現し続けています。

WATAINの音楽は、ノルウェー初期ブラック・メタルの伝統を踏まえつつ、儀式的要素や哲学的思想を深く取り入れています。ライブでは、動物の血や死骸を用いた過激な演出が有名で、観客を宗教的儀式のような空間に引き込みます。その過激さと芸術性は世界中のメタルバンドに影響を与え、現代ブラック・メタルの象徴的存在へと押し上げました。

WATAINは、結成から25年以上にわたり、ブラック・メタルの狂気と美学を極限まで追求し続けています。彼らの作品とライブは常に強烈なインパクトを与え、今なお進化し続けるその姿勢は、多くのメタルファンを魅了してやみません。