IMMORTAL(イモータル)は、ノルウェー・ベルゲンで結成されたブラック・メタル・バンドです。MAYHEM、EMPEROR、DARKTHRONE、BURZUMなどと並び、1990年代のノルウェー・ブラックメタルを語るうえで欠かすことのできない存在として知られています。また、IMMORTALを特徴づける重要な要素が、「ブラスイルク(Blashyrkh)」と呼ばれる架空の極寒世界です。雪、氷、山岳、戦い、闇といったイメージを音楽、歌詞、アートワークへ徹底して落とし込み、他のブラック・メタル・バンドとは異なる強烈な個性を作り上げました。
IMMORTAL(イモータル)とは?バンドの基本情報
| バンド名 | IMMORTAL(イモータル) |
|---|---|
| 出身地 | ノルウェー・ベルゲン(Norway, Bergen) |
| ジャンル | ブラックメタル |
| 結成年 | 1991年 |
| レーベル | Nuclear Blast Records/Osmose Productions |
| 公式ページ | https://www.immortalofficial.com/ |
| https://www.instagram.com/ImmortalOfficial/ | |
| https://www.facebook.com/immortalofficial | |
| Bandcamp | https://immortal.bandcamp.com/ |
| X(旧:Twitter) | https://x.com/immortalband |
| YouTube | https://www.youtube.com/@immortal/videos |
IMMORTAL(イモータル)とは?サウンドと特徴を解説
IMMORTAL(イモータル)の最大の魅力は、ノルウェー・ブラックメタル特有の冷たく荒々しいサウンドに、吹雪や雪山を思わせる壮大なメロディと強靭なギター・リフを融合させた独自の音楽性です。初期の凶暴なブラック・メタルから、後期の重厚なブラック/スラッシュ・メタル路線まで、作品ごとに進化を続けています。
・極寒の雪山や荒野を思わせる冷たく壮大なメロディ
・ブラック・メタルにスラッシュ/ヘヴィ・メタルを融合した強靭なギター・リフ
・アバス(Abbath)<Vo,Gt>の個性的で邪悪なダミ声ヴォーカル
・「Blashyrkh(ブラスイルク)」と呼ばれる独自の極寒ファンタジー世界
初期は『Pure Holocaust』『Battles in the North』に代表される、猛烈なスピードと荒々しい音質を前面に押し出したブラック・メタルを展開しています。一方、『At the Heart of Winter』以降はスラッシュ・メタルや伝統的なヘヴィ・メタルの影響を強め、ギター・リフを重視した壮大でドラマティックなサウンドへと進化しました。DARKTHRONE、MAYHEMなどのノルウェー・ブラックメタルが好きな方はもちろん、SLAYER、BATHORYなどの攻撃的なメタルを好む方にもおすすめです。
IMMORTAL(イモータル)のバンドメンバーの変遷と現在のラインナップ
【現メンバー】
■デモナズ・ドゥーム・オカルタ(Demonaz Doom Occulta) – Guitar(1991~1997、2015~)/ Vocal(2015~)
【過去メンバー】
■アバス・ドゥーム・オカルタ(Abbath Doom Occulta) – Bass(1991~1998)/ Vocal(1991~2003、2006~2015)/ Drums(1993~1995)/ Guitar(1998~2003、2006~2015)
■アルマゲダ(Armagedda) – Drums(1991~1992)
■ヨルン・インゲ・トンスベルク(Jorn Inge Tunsberg) – Guitar(1991)
■ホルグ(Horgh) – Drums(1996~2003、2006~2020)
■イスカリア(Iscariah) – Bass(1999~2002)
■アポリヨン(Apollyon) – Bass(2006~2017)
IMMORTAL(イモータル):バンド結成から現在までの歴史
元OLD FUNERAL、元AMPUTATIONのメンバーによって、バンド結成し、デビューEP『Immortal』を発売後、Osmose Productionsと契約。
デビューアルバム『Diabolical Fullmoon Mysticism』を発売。
2ndアルバム『Pure Holocaust』を発売。
3rdアルバム『Battles In The North』を発売。当時3万枚以上のセールスを記録し、話題になる。
4thアルバム『Blizzard Beasts』を発売。
5thアルバム『At The Heart Of Winter』を発売。
6thアルバム『Damned In Black』を発売。その後、Nuclear Blast Recordsと契約。
7thアルバム『Sons Of Northern Darkness』を発売。その後、Wacken Open Aire Festivalに出演。
メンバー各々の様々な理由から解散。
再結成し、Inferno Festival、Tuska Open Air Festival、Metal Camp Festoval、Wacken Open Air Festivalに出演し、アメリカ、オーストラリア、ニュージーランドでツアーを行う。
8thアルバム『All Shall Fall』を発売。
IMMORTALの商標権を巡りメンバー間で対立。
メンバー間の対立が前に進まない状況から、中心人物のアバス(Abbath)が脱退。
9thアルバム『Northern Chaos Gods』を発売。
バンド名の商標権を巡り法廷闘争を行っていることが公表される。(バンド名の独占使用権はないものの、残された唯一のメンバーであるデモナズ・ドゥーム・オカルタのプロジェクトとして活動を続けている)
10thアルバム『War Against All』を発売。
IMMORTAL(イモータル)のアルバム紹介:世界が注目する日本のポスト・ブラックメタルバンド
War Against All(2023)

- War Against All
- Thunders Of Darkness
- Wargod
- No Sun
- Return To Cold
- Nordlandihr
- Immortal
- Blashyrkh My Throne
IMMORTAL=デモナズ・ドゥーム・オカルタ<Vo,Gt>となった10thアルバム。猛烈なブラック・メタルの疾走感と、雄大なギター・リフ、北欧らしい冷たいメロディを融合。デモナズ・ドゥーム・オカルタが長年作り続けてきた「ブラスイルク(Blashyrkh)」の世界観も健在であり、1990年代のIMMORTALと現代のIMMORTALをつなぐ作品
Northern Chaos Gods(2018)

- Northern Chaos Gods
- Into Battle Ride
- Gates To Blashyrkh
- Grim And Dark
- Called To Ice
- Where Mountains Rise
- Blacker Of Worlds
- Mighty Ravendark
アバス(Abbath)<Vo,Gt>が脱退し、デモナズ・ドゥーム・オカルタ<Vo,Gt>がヴォーカルを担当した9thアルバム。初期IMMORTALを思わせる高速ブラック・メタルを軸にしながら、『At the Heart of Winter』以降の壮大さも融合。「Northern Chaos Gods」「Gates to Blashyrkh」「Mighty Ravendark」など、IMMORTALの原点を現代的なサウンドで再構築した楽曲が収録されています。
All Shall Fall(2009)

- All Shall Fall
- The Rise Of Darkness
- Hordes To War
- Norden On Fire
- Arctic Swarm
- Mount North
- Uneathly Kingdom
2007年の再結成後に発売された8thアルバム。前作から約7年という期間を経てた作品ですが、IMMORTALらしい冷気に満ちたギター・リフ、重厚なリズム、壮大な世界観は健在。初期のローファイなブラック・メタルへ戻るのではなく、『At the Heart of Winter』『Sons of Northern Darkness』で完成させた重厚路線を現代的に発展し、復活後のIMMORTALが過去の再現だけではないことを示した重要作品です。
Sons Of Northern Darkness(2002)

- One By One
- Sons Of Northern Darkness
- Tyrants
- Demonium
- Within The Dark Mind
- In My Kingdom Cold
- Anatarctica
- Beyond The North Waves
7thアルバムは、初期の凍てつくブラック・メタルと、『At the Heart of Winter』以降に発展させてきた重厚なヘヴィ・メタル/スラッシュ・メタル的アプローチが高いレベルで融合。タイトル曲「Sons of Northern Darkness」をはじめ、「One by One」「Tyrants」など、ライブ映えする力強い楽曲が並びます。初期作品より音質も重厚で聴きやすいため、ブラック・メタル初心者がIMMORTALへ入門する際にもおすすめしやすいアルバムです。
Damned In Black(2000)

- Withstand The Fall Of Time
- Solarfall
- Tragedies Blows At Horizon
- Where Dark And Light Don’t Differ
- At The Heart Of Winter
- Years Of Silent Sorrow
『At the Heart of Winter』で提示したブラック・メタルとヘヴィ/スラッシュ・メタルの融合を受け継ぎながら、よりコンパクトで攻撃的となった6thアルバム。初期の冷たさを残しつつ、ギター・リフそのものの力強さが増しており、「ブラック・メタル」という枠だけでは語れないIMMORTAL独自のメタル・サウンドが完成へ近づいた作品です。
At The Heart Of Winter(1999)

- Withstand The Fall Of Time
- Solarfall
- Tragedies Blows At Horizon
- Where Dark And Light Don’t Differ
- At The Heart Of Winter
- Years Of Silent Sorrow
IMMORTALの最高傑作の名前が挙がることも多い重要作。デモナズ・ドゥーム・オカルタ<Vo>がギターを弾けなくなったことで、アバス<Vo,Gt>がギターを担当し音楽性が変化。初期の猛烈なブラック・メタルだけではなく、スラッシュ・メタル的な鋭いリフ、ヘヴィ・メタル的な構築美、ドラマティックな曲展開を導入。長尺の楽曲を中心に、より壮大で荘厳なスタイルへと進化しました。IMMORTAL初心者が最初に聴くアルバムとしてもおすすめできる一枚です。
Blizzard Beasts(1997)

- Intro
- Bizzard Beasts
- Nebular Ravens Winter
- Suns That Sank Below
- Battlefields
- Mountains Of Might
- Noctambulant
- Winter Of The Ages
- Frostdemonstorm
ホルグ(Horgh)<Dr>が加入し、演奏面がさらに強化された4thアルバム。複雑なリフや激しいテンポチェンジを盛り込み、従来のブラック・メタルから一歩踏み込んだアプローチを見せています。デモナズ・ドゥーム・オカルタがギター演奏を継続することが困難となりライブ・ギタリストとして第一線から退きますが、IMMORTALそのものから離れたわけではなく、その後も歌詞やバンドの世界観を支える重要人物として関わり続けました。
Battles In The North(2018)

- Battles In The North
- Grim And Frostbitten Kingdoms
- Descent Into Eminent Silence
- Throned By Blackstoems
- Moonrise Fields Of Sorrow
- Cursed Realms Of The Winterdemons
- At The Stormy Gates Of Mist
- Through The Halls Of Eternity
- Circling Above In Time Before Time
- Blashyrkh(Mighty Ravendark)
前作で確立された高速ブラック・メタルをさらに過激に押し進め、凄まじいスピードと荒々しい演奏によって吹雪の中へ放り込まれたかのような音像を作り上げた3rdアルバム。タイトル通り、北方の戦場や雪山を連想させる世界観が全面に押し出されており、IMMORTALを象徴するブラスイルク(Blashyrkh)のイメージがより明確になった作品。この作品を含めた初期3作品は、現在でもIMMORTALを代表するブラック・メタル作品として高く評価されています。
Pure Holocaust(1993)

- Unsilent Storms In The North Abyss
- A Sign For The Norse Hordes To Ride
- The Sun No Longer Rises
- Frozen By Icewinds
- Storming Through Red Clouds And Holocaustwinds
- Eternal Years On The Path To The Cemetary Gates
- As The Eternity Opens
- Pure Holocaust
IMMORTAL初期を代表するブラック・メタルの名盤と名高い2ndアルバム。前作以上にスピードと攻撃性を押し出し、猛烈なブラストビートと高速トレモロ・リフ、凍りつくようなメロディによって、IMMORTALならではの極寒世界を表現。「Unsilent Storms in the North Abyss」「The Sun No Longer Rises」「Frozen by Icewinds」など、後の代表曲となる楽曲を収録しています。
Diabolical Fullmoon Mysticism(1992)

- Intro
- The Call Of The Wintermoon
- Unholy Forces Of Evil
- Cryptic Winterstorms
- Cold Winds Of Funeral Dust
- Blacker Than Darkness
- A Perfect Vision Of The Rising Northland
記念すべきデビューアルバム。後の作品ほど高速一辺倒ではなく、ブラック・メタルを軸にしながら、荒涼とした空気感やミドルテンポ、アコースティックな要素なども盛り込まれています。現在の洗練されたIMMORTALからさかのぼって聴くと、彼らがどのように「極寒のブラック・メタル」を作り上げていったのかが分かる重要作品です。
IMMORTAL(イモータル)とは?バンドを知るための3つのFAQ
Q1. IMMORTAL(イモータル)はどんなバンドですか?
A. IMMORTAL(イモータル)は、1990年にノルウェー・ベルゲンで結成されたブラック・メタル・バンドです。
デモナズ・ドゥーム・オカルタ(Demonaz Doom Occulta)<Gt>とアバス・ドゥーム・オカルタ(Abbath Doom Occulta)<Vo,Gt>を中心に活動し、凍てつくようなトレモロ・リフ、高速ブラストビート、荒々しいヴォーカルを特徴としています。ノルウェー・ブラックメタル第2波を代表する存在のひとつとして知られています。
Q2. IMMORTAL(イモータル)のおすすめアルバム・名盤は?
A. IMMORTALの代表的な名盤として、『Pure Holocaust』(1993年)、『Battles in the North』(1995年)、『At the Heart of Winter』(1999年)、『Sons of Northern Darkness』(2002年)などが挙げられます。
初めてIMMORTALを聴く方には、ブラック・メタルの冷たさとヘヴィ/スラッシュ・メタル的な力強いリフを楽しめる『At the Heart of Winter』がおすすめです。
Q3. アバス(Abbath)脱退後のIMMORTALはどうなりましたか?
A. アバス(Abbath)は2015年にIMMORTALを離れ、その後は自身のバンドABBATHで活動しています。
一方のIMMORTALはデモナズ・ドゥーム・オカルタ(Demonaz Doom Occulta)を中心に継続し、2018年に『Northern Chaos Gods』、2023年に『War Against All』を発表しました。アバス(Abbath)脱退後も、極寒のサウンドと架空世界「Blashyrkh(ブラスイルク)」というIMMORTALならではの世界観は受け継がれています。



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