バンド紹介

DYING FETUS（ダイイング・フィータス）は、アメリカ合衆国メリーランド州で1991年に結成されたブルータル・デス・メタル/グラインドコア・バンドです。彼らは、その超高速のブラストビート、複雑なリフワーク、そして政治的・社会的メッセージを含む歌詞で広く知られています。

バンドは1991年にジョン・ギャラガー（John Gallagher）<Gt,Vo>を中心に結成されました。初期のラインナップは頻繁に変動しましたが、1993年にデビュー・デモ『Bathe in Entrails』をリリース。翌年には『Infatuation with Malevolence』を発表しました。この時期の音楽は、デス・メタルとグラインドコアの要素を融合させたものであり、すでに彼ら独自のスタイルを確立しつつありました。

1996年には、デビュー・アルバム『Purification through Violence』を発表し、デス・メタル界に衝撃を与えました。1998年には『Killing on Adrenaline』をリリースし、そのブルータルなサウンドとテクニカルな演奏がさらに評価されるようになりました。この時期には、アメリカ国内外でのツアー活動を活発化させ、次第に知名度を高めていきました。

2000年には、『Destroy the Opposition』をリリース。メタル界での評価を大きく高めました。しかし、その後、メンバーの対立が原因でバンドは一時的に分裂し、ジョン・ギャラガーを中心とした新たなラインナップが形成されました。2003年には、新しいメンバーで『Stop at Nothing』を発表し、バンドのスタイルを維持しながらも、よりテクニカルなアプローチを取り入れました。

その後もメンバーチェンジを繰り返しながら、2007年には『War of Attrition』、2009年には『Descend into Depravity』をリリースしました。特に『Descend into Depravity』では、さらに洗練されたギターリフとリズムが特徴的で、多くのファンから高い評価を受けました。

2012年には『Reign Supreme』をリリースし、DYING FETUSはさらにその地位を確立しました。2017年には『Wrong One to Fuck With』、2023年に『Make Them Beg For Death』を発表し、その圧倒的な攻撃性と技術力が話題となりました。ジョン・ギャラガーは依然としてバンドの中心メンバーであり、現在も強力なリズムセクションとともに活動を続けています。

ライブパフォーマンスにおいても、その圧倒的な演奏技術とブルータルなサウンドで、世界中のメタルファンを魅了し続けています。近年では、大規模なメタルフェスティバルにも積極的に参加し、その人気は衰えることなく続いています。

DYING FETUSは、ブルータル・デス・メタル/グラインドコアのジャンルにおいて、独自の地位を確立したバンドです。結成から30年以上が経過しても、その攻撃的なサウンドと政治的なメッセージ性は健在であり、メタル界における影響力を維持し続けています。