NEVERMORE(ネヴァーモア)とは?USプログレッシヴ・メタル屈指の異端バンドの結成から現在まで
NEVERMORE(ネヴァーモア)は、1991年にアメリカ合衆国ワシントン州シアトルで結成されたグルーヴ/プログレッシヴ・メタル・バンドです。1990年代初頭のシアトルはグランジ・ムーブメントの中心地として知られていましたが、NEVERMOREはその潮流とは一線を画し、知的でヘヴィ、かつテクニカルなメタルを追求する独自の道を歩みました。この姿勢こそが、彼らが「USプログレッシヴ・メタル屈指の異端」と呼ばれる理由です。
バンドは、USパワー・メタル・シーンで活動していたSANCTUARYの解散を経て結成されました。中心となったメンバーは、圧倒的な表現力と広い声域を持つウォーレル・デイン(Warrel Dane)<Vo>と、複雑かつ攻撃的なリフを生み出すジェフ・ルーミス(Jeff Loomis)<Gt>で、結成当初から強い個性を放っていました。彼らはヨーロッパ的なプログレッシヴ・メタルの構築美と、USメタル特有の重量感やグルーヴを融合させ、当時のシアトルでは異質とも言えるサウンドを確立していきます。
1992年に『Utopia』、1994年に『1994 Demo』の2本のデモテープを制作し、Century Media Recordsと契約。1995年に発表されたデビュー・アルバム『Nevermore』は、前述の2本のデモテープを基に構成され、パワー・メタルの要素を残しつつも、すでにダークで内省的な世界観が色濃く表れた作品でした。続く1996年の2ndアルバム『The Politics of Ecstasy』では、よりスラッシーで攻撃的なアプローチが強化され、社会批評的な歌詞と複雑な楽曲構成によってバンドの存在感を一気に高めます。
1999年の3rdアルバム『Dreaming Neon Black』では、コンセプト性の強い作風へと踏み込み、叙情性とヘヴィネスを高次元で融合させることに成功しました。この作品を境に、NEVERMOREは単なるヘヴィメタル・バンドではなく、プログレッシヴ・メタル・シーンにおける重要な存在として認識されるようになります。2000年に発売された4thアルバム『Dead Heart in a Dead World』は、彼らの代表作として語られることが多く、鋭利なリフ、完成度の高い楽曲、圧倒的なヴォーカル表現によってUSメタル・シーンに強烈なインパクトを残しました。
2003年の5thアルバム『Enemies of Reality』では、モダンで重厚なサウンドを前面に押し出し、プロダクション面でも挑戦的な試みが行われました。さらに2005年の6thアルバム『This Godless Endeavor』では、テクニック、楽曲構成、表現力のすべてが洗練され、多くのファンから最高傑作と評価される完成度に到達します。2010年に発表された7thアルバム『The Obsidian Conspiracy』は、初期のスラッシーな要素と後期のプログレッシヴな作風が融合した作品でした。
2011年、ジェフ・ルーミスの脱退と、その後、ウォーレル・デインは前年に再結成したSANCTUARYでの活動に専念していたため、そのままバンドは活動停止状態になりました。数年が経ち、ジェフ・ルーミスがNEVERMOREを再始動する話し合いをしていた中、ウォーレル・デインがソロアルバム制作中に滞在していたブラジル・サンパウロで心臓発作のため死去。バンドは事実上解散しました。
2024年、ジェフ・ルーミスを中心に再結成。2026年にReigning Phoenix Musicと契約し、4月に新ラインナップでのライヴを予定しています。
流行や地域性に迎合することなく、自らの音楽哲学を貫いたNEVERMOREは、グルーヴ、プログレッシヴ、スラッシュ、パワーといった要素を高度に融合させ、知的でヘヴィなメタル表現を完成させました。現在も新鮮な衝撃を放ち続けており、今後も語り継がれるべき孤高のメタル・バンドです。
NEVERMOREのバンドメンバーの変遷と現在のラインナップ
【現メンバー】
■ジェフ・ルーミス(Jeff Loomis) – Guitar/Backing Vocal(1992~2011、2024~)
■ヴァン・ウィリアムス(Van Williams) – Drums/Percussion(1994~2011、2024~)
■セミル・オゼルカン(Semir Özerkan) – Bass(2025~)
■ジャック・カットイ(Jack Cattoi) – Guitar(2025~)
■ベルザン・エーネン(Berzan Önen) – Vocal(2025~)
【過去メンバー】
■ジム・シェパード(Jim Sheppard) – Bass(1992~2011)
■マーク・アリントン(Mark Arrington) – Drums/Percussion(1992~1994)
■ウォーレル・デイン(Warrel Dane) – Vocal(1992~2011)
■パット・オブライエン(Pat O’Brien) – Guitar(1994~1996)
■ティム・カルバート(Tim Calvert) – Guitar(1997~2000)
■スティーヴ・スミス(Steve Smyth) – Guitar/Backing Vocal(2004~2007)
アルバム紹介:シアトルが生んだ孤高のプログレ・メタル
The Obsidian Conspiracy(2010)

- Tje Termination Proclamation
- Your Poison Throne
- Moonrise(Through Mirrors Of Death)
- And The Maiden Spoke
- Emptiness Unobstructed
- The Blue Marble And The New Soul
- Without Morals
- The Day You Built The Wall
- She Comes In Colors
- The Obsidian Conspiracy
This Godless Endeavor(2005)

- Born
- Final Product
- My Acid Words
- Bittersweet Feast
- Sentient 6
- Medicated Nation
- The Holocaust Of Thought
- Sell My Heart For Stones
- The Psalm Of Lydia
- A Future Uncertain
- This Godless Endeavor
Enemies Of Reality(2003)

- Enemies Of Reality
- Ambivalent
- NeverPurify
- Tomorrow Turned Into Yesterday
- I, Voyager
- Create The Infinite
- Who Decides
- Noumenon
- Seed Awakening
Dead Heart In A Dead World(2000)

- Necrosynthesis
- We Disintegrate
- Inside Four Walls
- Evolution 169
- The River Dragon Has Come
- The Heart Collector
- Engines Of Hate
- The Sound Of Silence(SIMON & GARFUNKEL cover)
- Insignficant
- Believe In Nothing
- Dead Heart In A Dead World
Dreaming Neon Black(1999)

- Ophidian
- Beyond Within
- The Death Of Passion
- I Am The Dog
- Dreaming Neon Black
- Deconstruction
- The Fault Of The Flesh
- The Lotus Eaters
- Poison Godmachine
- All Play Dead
- Cenotaph
- No More Will
- Forever
The Politics Of Ecstasy(1996)

- The Seven Tongues Of God
- This Sacrament
- Next In Line
- Passenger
- The Politics Of Ecstasy
- Lost
- The Tiananmen Man
- Procongtion
- 42147
- The Leartning
Nevermore(1995)

- What Tomorrow Knows
- C.B.F.
- The Sanity Assasin
- Garden Of Gray
- Sea Of Possibilities
- The Hurting Words
- Timothy Leary
- Godmoney

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