バンド紹介

AMON AMARTH（アモン・アマース）は、スウェーデン出身のメロディック・デス/ヴァイキング・メタル・バンドです。1992年に結成され、その名はJ.R.R.トールキンの小説『指輪物語』に登場する「運命の山」（モルドールの火山）を意味しています。バンドの音楽スタイルは、メロディック・デスメタルを基調としながらも、ヴァイキング神話や北欧神話をテーマにした歌詞が特徴です。

AMON AMARTHは、1988年にSCUMというグラインドコアバンドで活動を開始しましたが、1992年にAMON AMARTHに変更しました。1993年にデモ『Thor Arise』を発表しましたが、公式にはリリースされませんでした。1994年にはデモ『The Arrival of the Fimbul Winter』をリリースし、これがバンドの初期サウンドを確立しました。

1998年、AMON AMARTHはデビューアルバム『Once Sent from the Golden Hall』をリリースしました。このアルバムは、激しいデスボイスと壮大なメロディを融合させたスタイルが特徴で、ヴァイキング・メタルの要素を強調しました。その後、2001年の『The Crusher』や2002年の『Versus the World』でさらに人気を拡大しました。

特に2004年リリースの『Fate of Norns』と2006年の『With Oden on Our Side』は、AMON AMARTHを国際的なメタルシーンで確固たる地位に押し上げました。ヴァイキング戦士や神話を描いた歌詞と、ヘヴィでありながらもメロディアスなリフが評価され、ファン層が一気に拡大しました。

2008年、アルバム『Twilight of the Thunder God』をリリースしました。この作品にはゲストとしてCHILDREN OF BODOMに在籍していたローペ・ラトヴァラ（Roope Latvala）<Gt>や、ENTOMBED, ENTOMBED A.D.のLG・ペトロフ（L-G Petrov）<Vo>が参加しており、大ヒットを記録しました。表題曲「Twilight of the Thunder God」は、今でもバンドの代表曲として愛されています。

その後も、2011年の『Surtur Rising』、2013年の『Deceiver of the Gods』、2016年の『Jomsviking』といったアルバムが続き、各作品で異なるテーマや物語性を持たせながらも、一貫してヴァイキング精神を描き続けました。特に『Jomsviking』は、初のコンセプトアルバムとして、ファンや批評家から高い評価を受けました。

2019年にはアルバム『Berserker』をリリースし、さらにその名を轟かせました。楽曲「Raven’s Flight」や「Crack the Sky」は、従来の激しさに加え、ドラマチックな展開が強調されており、ライブでも定番曲として親しまれています。

AMON AMARTHは、北欧神話や戦士の物語を中心に据えた歌詞と、力強いデスボイス、荘厳なギターリフで多くのファンを魅了し続けています。近年も世界ツアーを積極的に行い、メタルフェスのヘッドライナーとしてその名を連ねています。ヴァイキング・メタルの象徴的存在として、多くのメタルファンに愛されています。過酷な戦士の物語や神話をテーマに、力強い音楽性で聴衆を圧倒し続けています。これからもバンドの新作やライブ活動に注目が集まることでしょう。