バンド紹介

KRISIUN（クリジウン）は、ブラジル出身のデス・メタル・バンドで、1990年に結成されました。リオグランデ・ド・スル州ポルト・アレグレを拠点として活動しており、極めて高速かつアグレッシブなサウンドとテクニカルな演奏で知られています。ブラジルのデス・メタルシーンにおいて、最も影響力のあるバンドの一つです。

バンドは、三兄弟である長男のアレックス・カマーゴ（Alex Camargo）＜Ba,Vo＞、次男のモイゼス・コレスネ（Moyses Kolesne）＜Gt＞、三男のマックス・コレスネ（Max Kolesne）＜Dr＞の3人によって結成されました。初期のデモテープ『Evil Age』（1991年）や『Curse of the Evil One』（1992年）で地下シーンから注目を集めました。

1995年にデビューアルバム『Black Force Domain』をリリースしました。この作品は、その猛烈な速さと凶暴さで瞬く間に話題となり、ブラジル国内外でバンドの名が広がりました。特に、マックス・コラスネリのブラストビートが特徴的であり、その後の作品でもそのスタイルを貫いています。

1998年には2ndアルバム『Apocalyptic Revelation』をリリース、続いて2000年には3rdアルバム『Conquerors of Armageddon』を発表しました。このアルバムで、より洗練されたサウンドとプロダクションを実現し、国際的な注目をさらに集めました。その後も『Ageless Venomous』（2001年）、『Works of Carnage』（2003年）など、コンスタントにアルバムをリリースし、激烈なデスメタルを展開し続けました。

2006年にリリースされた『AssassiNation』では、より多様なリフやリズムパターンが取り入れられ、評価を高めました。その後も『Southern Storm』（2008年）、『The Great Execution』（2011年）といったアルバムを通じて、攻撃的なサウンドと高度な演奏技術を両立させてきました。

2018年に『Scourge of the Enthroned』、2022年には『Mortem Soils』をリリース、この作品でも依然として激烈なデス・メタルを貫いています。リリース後も世界中をツアーで巡り、ライブ活動にも精力的に取り組んでいます。

KRISIUNの音楽は、主にアメリカのデス・メタルバンドであるMORBID ANGELやDEICIDEからの影響を受けていますが、南米特有の荒々しさも持ち合わせています。リフの多層性と圧倒的なドラミングが特徴であり、技術力とパワーが融合したスタイルがファンから高く評価されています。

KRISIUNは、その一貫したアグレッシブさと技術力で、デス・メタルシーンにおいて確固たる地位を築いてきました。30年以上にわたる活動の中で、彼らはブラジルのみならず世界中で支持を集めており、今後もその激しさを維持し続けることでしょう。