バンド紹介

DISCORDANCE AXIS（ディスコーダンス・アクシス）は、アメリカ出身のテクニカル/グラインドコア・バンドで、1991年にニュージャージー州で結成されました。バンドはその独自の音楽性、実験的なアプローチ、そしてカルト的な人気で知られています。特に、彼らの音楽は激しいテンポ、テクニカルな演奏、科学・漫画・文学などをテーマにした歌詞が特徴で、グラインドコアシーンにおいて重要な存在となっています。

DISCORDANCE AXISは、ロブ・マルティネリ（Rob Marton）<Gt>とデイヴ・ウィッティ（Dave Witte）<Dr>、ジョン・チャン（Jon Chang）<Vo>によってSEDICTIONという名前で結成され、その後、バンドにベーシストがいなかったため、1992年にDISCORDANCE AXISに改名されました。当初から、彼らは従来のグラインドコアとは異なる方向性を追求し、鋭いリフ、緻密な構成、そして短時間でエネルギーを凝縮させた楽曲を作り上げていきました。

彼らの初期のデモやEPはアンダーグラウンドシーンで注目され、特に音楽的な複雑さと鋭いリリックが評価されました。

DISCORDANCE AXISの名声を決定的にしたのは、2000年にリリースされたアルバム『The Inalienable Dreamless』です。このアルバムは、わずか23分という短いランタイムにもかかわらず、テクニカルな演奏と詩的で難解な歌詞が詰め込まれた作品として高い評価を受けました。ジョン・チャンの感情的なボーカルスタイル、ロブ・マルティネリのエッジの効いたギターワーク、そしてデイヴ・ウィッティの圧倒的なドラムパフォーマンスが融合し、グラインドコアの傑作とされています。

『The Inalienable Dreamless』リリース後、DISCORDANCE AXISは2001年に解散を発表しました。その理由として、メンバー間の方向性の違いや、特にロブ・マルティネリの健康問題が挙げられています。解散後も彼らの音楽はファンの間で語り継がれ、影響力を持ち続けています。解散後、ジョン・チャンは、2004年グラインドコアバンドGRINFLINKを結成し、デイヴ・ウィッティは、BURNT BY THE SUNやMUNICIPAL WASTEなど、数多くのバンドで活動を続け、特にその卓越したドラミングで知られています。

DISCORDANCE AXISは、グラインドコアの枠を超えた革新的なアプローチで、ジャンル全体に多大な影響を与えました。彼らの音楽は、後続のバンドやファンの間でカルト的な人気を博し続けており、特に『The Inalienable Dreamless』はグラインドコア史上最も重要なアルバムの一つとされています。

現在も再結成の予定はありませんが、その音楽と精神は多くのアーティストにインスピレーションを与え続けています。