GRAVE DIGGERとは？ドイツ発スピード/パワー/ヘヴィメタルの重鎮バンドを解説！

GRAVE DIGGERの歴史｜バンドの歩みを解説

GRAVE DIGGER（グレイヴ・ディガー）は、1980年にドイツのグラッドベックで結成されたスピード／パワー／ヘヴィ・メタル・バンドです。フロントマンであり中心人物のクリス・ボルデンタール（Chris Boltendahl）<Vo>を筆頭に、バンドは40年以上にわたりドイツ・メタルシーンの第一線で活躍し続けています。

彼らは1984年にデビュー・アルバム『Heavy Metal Breakdown』をリリースし、スピード感あふれるリフと荒々しいボーカルで注目を集め、当時のジャーマンメタルブームの中でも頭角を現しました。続く『Witch Hunter』（1985年）、『War Games』（1986年）なども好評を博し、バンドは順調にキャリアを重ねていきますが、同年にレコード会社の意向でDIGGER（ディガー）に改名。ポップ・ミュージックを取り入れた4thアルバム『Stronger Than Ever』を発売しますが、ファンには全く受け入れられず、人気が下降し、翌年解散をします。

1991年にリズム隊に新メンバーを加え、スタイルを原点回帰させ再結成。パワー/ヘヴィ・メタルにより焦点を当てた音楽性で復活を果たし、1993年にアルバム『The Reaper』を発表。そこからはパワーメタル色を強め、歴史や神話をテーマとしたコンセプト作品を数多く制作するようになります。

特に1996年の6thアルバム『Tunes of War』は、スコットランド独立戦争をテーマにしたコンセプトアルバムで、多くのファンから高く評価されました。それ以降『Knights of the Cross』（1998年）、『Excalibur』（1999年）など、中世ヨーロッパの歴史に基づいた壮大な作品群を発表していきます。

2000年代以降も精力的に活動を続け、『The Grave Digger』（2001年）、『Rheingold』（2003年）、『The Last Supper』（2005年）など、力強く重厚なアルバムを次々とリリースしました。近年では、2022年の『Symbol of Eternity』、2025年の『Bone Collector』などを通じて、変わらぬ情熱とクオリティの高さを示し続けています。

GRAVE DIGGERは、現在もドイツを代表するベテランメタルバンドとして、世界各地でライブを行い、古くからのファンだけでなく新たな世代にも支持される存在です。伝統的なヘヴィ・メタルのスタイルを守りながら、コンセプト性とドラマ性に富んだ音楽世界を追求し続けています。

GRAVE DIGGERの最新ラインナップと過去のメンバー構成

【現メンバー】
クリス・ボルデンタール（Chris Boltendahl） – Bass（1980～1982、1985）/ Vocal（1980～1983、1983～1986、1991～）
ヤンス・ベッカー（Jens Becker） – Bass（1998～）
マーカス・クニープ（Marcus Kniep） – Keyboard（2014～）/ Drums（2018～）
トビアス・“トビ”・カースティング（Tobias Kersting） – Guitar（2023～）

【過去メンバー】
ルッツ・シュメルツァー（Lutz Schmelzer） – Drums（1980）
ピーター・マッソン（Peter Masson） – Guitar（1980～1986）、Bass（1985）
フィリップ・サイベル（Philip Seibel） – Drums（1981～1983）
ウィリー・ラックマン（Willi Lackmann） – Bass（1983～1984）
アルベルト・エッカート（Albert Eckardt） – Drums（1983～1986）
C.F.ブランク（Bass） – Guitar（1985～1986）
マーティン・ゲルリッツキ（Martin Gerlitzki） – Bass（1985）
トミ・ゲトリッヒ（Tomi Gottlich） – Bass（1991～1997）
ピーター・ブライテンバッハ（Peter Breitenbach） – Drums（1991～1992）
ウヴェ・ルリス（Uwe Lulis） – Guitar（1991～2000）
ヨルグ・マイケル（Jorg Michael） – Drums（1993～1994）
フランク・ウルリッヒ（Frank Ullrich） – Drums（1995）
ステファン・アーノルド（Drums） – Guitar（1990～1993）
H.P.カッゼンバーグ（H.P.Katzenburg） – Keyboard（1997～2014）
マンニ・シュミット（Manni Schmidt） – Guitar（2000～2009）
ティロ・ヘルマン（Thilo Hermann） – Guitar（2008～2009）
アクセル・リット（Axel Ritt） – Guitar（2009～2023）