SATYRICONの全歴史｜結成から最新作までノルウェー産ブラックメタルの進化を辿る！

SATYRICON（サテリコン）とは？ノルウェー・オスロ発ブラックメタルの革新者
1. SATYRICONの主要メンバーとその変遷
アルバム紹介：ブラックメタルの枠を超えた孤高の存在

SATYRICON（サテリコン）とは？ノルウェー・オスロ発ブラックメタルの革新者

SATYRICON（サテリコン）は、1990年にノルウェー・オスロで結成されたデス・メタル・バンド、ECZEMA（イグジマ）を前身とし、1991年に現在の名前に改名したブラック・メタル・バンドです。中心メンバーであるサティア―（Satyr）<Vo,Gt,Ba,Key>とフロスト（Frost）<Dr>によって、ノルウェー産ブラックメタルの発展と革新を牽引してきました。

初期は「Dark Medieval Times」（1994年）や「The Shadowthrone」（1994年）といった*寒々しい雰囲気と叙情性を融合させた“プリミティブ・ブラックメタル”を展開し、当時のブラックメタル・ムーブメントにおいて独自の存在感を放ちました。特に1996年リリースの名盤「Nemesis Divina」は、ジャンルを代表する作品として世界中のファンから高い評価を受けています。

2000年代以降、SATYRICONは大胆な音楽的変化を遂げます。「Rebel Extravaganza」（1999年）では、インダストリアルやアヴァンギャルドの要素を取り入れ、従来のブラックメタルとは一線を画すスタイルを確立しました。その後、「Volcano」（2002年）や「Now, Diabolical」（2006年）では、より重厚でグルーヴ感のあるサウンドへとシフトし、新たなファン層の獲得にも成功しました。

2013年にはセルフタイトルのアルバム「Satyricon」を発表し、ブラックメタルの枠にとらわれない表現をさらに追求。そして2017年の「Deep Calleth Upon Deep」では、詩的かつアート性の高いアプローチが話題を呼び、芸術的評価も得ることとなりました。

近年は音楽活動のみならず、ノルウェー国立オペラとのコラボレーションや、2022年には、オスロにあるムンク美術館とのプロジェクト・コンセプトアルバム『Satyricon & Munch』が発売されるなど、アートと音楽を融合させた先進的な試みも展開しています。2025年現在もなお、SATYRICONはライブ活動を継続しており、次回作への期待が高まっています。

SATYRICONは、ブラックメタルというジャンルを超え、進化と挑戦を続ける孤高の存在として、今もなお世界中のメタルファンから支持を集めているバンドです。

SATYRICONの主要メンバーとその変遷

【現メンバー】
サティア―（Satyr） – Vocal/Guitar/Bass/Keyboard（1991～）
フロスト（Frost） – Drums（1993～）

【過去メンバー】
ウォーゴッド（Wargod） – Bass（1991～1992）
エグジュータム（Exhurtum） – Drums（1991～1992）
レマーチャンド（Lemarchand） – Guitar（1991～1993）、Bass（1993）
サモス（Samoth） – Bass/Guitar（1993～1995）
ヴェルドゥルヴ（Kveldulv） – Guitar（1995～1997）