MUNICIPAL WASTEとは？スラッシュメタル復権を支えたバンドの軌跡

MUNICIPAL WASTEとは？クロスオーバー・スラッシュの旗手
1. MUNICIPAL WASTEのバンドメンバーの変遷と現在のラインナップ
アルバム紹介：MUNICIPAL WASTEが示すクロスオーバー・スラッシュの真髄

MUNICIPAL WASTEとは？クロスオーバー・スラッシュの旗手

MUNICIPAL WASTE（ミュニシパル・ウェイスト）は、2000年にアメリカ・バージニア州リッチモンドで結成されたハードコア・パンク/クロスオーヴァー/スラッシュ・メタル・バンドです。トニー・フォレスタ（Tony Foresta）<Vo>とライアン・ウェイスト（Ryan Waste）<Gt,Vo>を中心にスタートし、同地域のハードコア・シーンで急速に注目を集めました。2001年、EPアルバム『Municipal Waste』を発売。スピード感あふれる演奏とユーモアを交えたスタイルでファンを獲得し、2003年にはデビューアルバム『Waste ’Em All』をリリースし、クロスオーバー・スラッシュの新世代を象徴する存在としてシーンに頭角を現しました。

2005年にリリースされた2ndアルバム『Hazardous Mutation』は、MUNICIPAL WASTEが本格的に世界へと知られるきっかけとなった作品です。80年代スラッシュメタルの疾走感とハードコアのアグレッションを融合させたサウンドは、スラッシュリバイバルの波を牽引しました。続く2007年の3rdアルバム『The Art of Partying』では、さらに完成度を高めた楽曲を収録し、“パーティースラッシュ”とも呼ばれる独自のスタイルを確立しました。この時期、彼らはヨーロッパやアメリカを中心に大規模なツアーを行い、ライブバンドとしての評価も高まりました。

2009年、MUNICIPAL WASTEはさらなる音楽的挑戦を続けました。4thアルバム『Massive Aggressive』では、より攻撃的で重厚なサウンドを導入し、バンドの幅を広げました。その後も『The Fatal Feast（Waste In Space）』（2012年）、『Slime and Punishment』（2017年）といった作品を発表し、クロスオーバー・スラッシュの伝統を受け継ぎながら進化を遂げました。メンバー交代はありましたが、中心人物であるトニー・フォレスタ（Tony Foresta）<Vo>とライアン・ウェイスト（Ryan Waste）<Gt,Vo>を軸に活動を継続し、安定した存在感を保ちました。

2020年代に入っても勢力的に活動を継続。2022年にはアルバム『Electrified Brain』をリリースし、現代のクロスオーバー・スラッシュを代表するバンドとして健在ぶりを示しました。彼らの音楽は、80年代のSUICIDAL TENDENCIESやD.R.I.といったクロスオーバーの精神を受け継ぎつつ、現代的なエネルギーを注ぎ込んでいます。その存在は、スラッシュメタル復権に大きな役割を果たし、多くの若いバンドに影響を与えています。

MUNICIPAL WASTEは、2000年の結成以来、一貫してスラッシュメタルとハードコアの融合を追求し続けてきたバンドです。ユーモアと破壊力を兼ね備えた音楽性、熱狂的なライブパフォーマンス、そして数々の名盤によって、クロスオーバー・スラッシュの象徴として地位を確立しました。現在も解散することなく精力的に活動を続けており、今後の動向にも世界中のファンから注目が集まっています。

MUNICIPAL WASTEのバンドメンバーの変遷と現在のラインナップ

【現メンバー】
■ライアン・ウェスト（Ryan Waste） – Guitar/Vocal（2001～）
■トニー・フォレスタ（Tony Foresta） – Vocal（2001～）
■フィリップ・”ランド・フィル”・ホール（Philip “Land Phil” Hall） – Bass/Vocal（2004～）
■デイヴ・ウィッテ（Dave Witte） – Drums（2004～）
■ニック・”ニクロポリス”・プーロス（Nick “Nikropolis” Poulos） – Guitar（2016～）

【過去メンバー】
■アンディ・ハリス（Andy Harris） – Bass（2001～2004）
■ブランドン・トラーチェ（Brendan Trache） – Drums（2001～2002）
■ブランドン・フェレル（Brandon Ferrell） – Drums（2002～2004）