SOILENT GREENとは?バンド結成から現在までの歴史
SOILENT GREEN(ソイレント・グリーン)は、アメリカ・ルイジアナ州ニューオーリンズ出身のスラッジ・メタル/デス・メタル/グラインドコア・バンドで、1988年に結成されました。地元ニューオーリンズのヘヴィなサウンドと、過激なグラインドコア要素を融合させた独自のスタイルで知られ、エクストリーム・メタル界においてカルト的な人気を誇っています。
1990年代初頭には、デモやEPをリリースしながら活動を続け、その後、1998年にはデビューアルバム『Pussysoul』をリリースし、独特のスラッジ/グラインド・サウンドを確立。1999年、Relapse Recordsと契約し、2ndアルバム『Sewn Mouth Secrets』をリリース。これにより、SOILENT GREENはより広範なエクストリーム・メタルファンの間で認知されるようになり、2001年には3rdアルバム『A Deleted Symphony for the Beaten Down』を発表し、よりグラインドコア要素を押し出した攻撃的なスタイルを披露しました。
この時期のSOILENT GREENの音楽は、EYEHAYEGODのドゥーム/スラッジ的な要素と、NAPALM DEATHやCARCASSのグラインドコア的なスピードと混沌を組み合わせたサウンドで、エクストリーム・メタルシーンの中でも異彩を放つ存在でした。
バンドは2005年に4thアルバム『Confrontation』をリリースするが、同年に元メンバーのグレン・ランボー(Glenn Rambo)<Vo>がハリケーン・カトリーナによって命を落とすという悲劇が起こり、また、2004年には同じく元メンバーのスコット・ウィリアムズ(Scott Williams)<Ba>が交通事故で死亡しており、バンドは相次ぐメンバーの死に直面します。
しかし、バンドは活動を継続し、2008年に5thアルバム『Inevitable Collapse in the Presence of Conviction』をリリース。前作よりもさらにプログレッシブなアプローチを取りつつ、激烈なグラインド/スラッジの要素を損なわない作品となりました。
2008年のアルバムリリース後、バンドは徐々に活動を停滞させ、2010年頃から表立った活動を行わなくなった。ブライアン・パットン(Brian Patton)<Gt>は、並行して活動していたEYEHATEGODからも脱退し、音楽活動から距離を置くことになり、一方で、トミー・バックリー(Tommy Buckley)<Dr>はCROWBERに参加し、ニューオーリンズ・メタルシーンでの活動を続けています。
SOILENT GREENのサウンドは、スラッジ・メタルの重厚なリフ、グラインドコアの超高速ブラストビート、デス・メタルの凶暴なボーカルスタイルを組み合わせたカオティックなエクストリーム・メタルで、EYEHATEGODやCROWBERと同じニューオーリンズ・スラッジ・メタルシーンに属しながらも、彼らの音楽はよりグラインドコアに近く、緻密かつ予測不能な楽曲展開が特徴的です。
また、SOILENT GREENは後の多くのバンドに影響を与えており、特にPIG DESTROYERやCEPHALIC CARNAGEのようなカオティックなグラインドコア/デス・メタルバンドからの評価が高いバンドです。
SOILENT GREENの現メンバーとその変遷
【現メンバー】
トミー・バックリー(Tommy Buckley) – Drums(1991~2021)
ブライアン・パットン(Brian Patton) – Guitar(1991~1996、2012~)
ルイス・ベンジャミン・ファルゴウスト2世(Louis Benjamin Falgoust Ⅱ) – Vocal(1991~1996、2012~)
スコット・クロチェット(Scott Crochet) – Bass(1991~2021)
【過去メンバー】
マルセル・トレンチャード(Marcel Trenchard) – Bass(1991~2021)
ドノヴァン・パンチ(Donovan Punch) – Guitar(1991~2021)
グレン・ランボ―(Glenn Rambo) – Vocal(1991~2020)
スコット・ウィリアムズ(Scott Williams) – Bass(1991~1993)
ベン・スタウト(Ben Stout) – Guitar(1993~1999)
トニー・ホワイト(Tony White) – Guitar(1999~2008)
グレッグ・ハーニー(Gregg Harney) – Guitar(2008~2013)
アルバム紹介:スラッジ/デス/グラインドを融合した独自性
Inevitable Collapse In The Presence Of Conviction(2008)
- Mental Acupuncture
- Blessed In The Arms Of Servitude
- In The Same Breath
- Antioxidant
- Lovesick
- Rock Paper Scissors
- Superstition Aimed At One’s Skull
- For Lack Of Perfect Words
- When All Roads Lead To Rome
- All This Good Intention Wasted In The Wake Of Apathy
- A Pale Horse And The Story Of The End
Confrontation(2001)
- Scarlet Sunrise
- Leaves Of Three
- A Scream Trapped Underwater
- Forgive & Regret
- 12 Oz, Prophet
- Southern Spirit Suite
- Pretty Smiles & Shattered Teeth
- Liquor & Cigarettes
- Theory Of Pride In Tragesy
- Fingernails On A Chalkboard
- Paper Cut
- They Lie To Hide The Truth
- Another Cheep Brand Of Luck
- This Glass House Of Broken Words
- A Permanent Solution To A Temporary Problem
A Deleted Symphony For The Beaten Down(2001)
- Hand Me Downs
- A Grown Man
- Swallowhole
- Afterthought Of A Genius
- An Addicts’ Lover
- Later Days
- Clockwork Of Innocence
- Daydreaming The Color Of Blood
- Last One In The Noose
- She Cheated On You Twice
Sewn Mouth Secrets(1998)
- It Was Just A Accident
- So Hatred
- Build Fear
- Looking Through Nails
- Breed In Weakness
- Cold-Steel Kiss
- Openless
- Her Unsober Ways
- Sewn Mouth Secrets
- Walk A Year In My Mind
- Gagged Whore
- Emptiness Found
- Sticks & Stones
Pussysoul(1995)
- Thirteen Days A Weak
- Slapfuck
- Falling From A 65 Story Building
- Lips As So Of Blood
- The Wrong Of Way
- Needlescrape
- Zebra Zombies
- Keep Crawling
- Twitch Of An Eye
- Golfers Just Love Punishment
- Lone None
- Branding Of Thieves
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