バンド紹介
THE RESISTANCE(ザ・レジスタンス)は、2011年にスウェーデンで結成されたデス・メタル・バンドで、結成当初からその力強いサウンドと極端な音楽性で注目を集めました。バンドは、スウェーデンのメタルシーンのベテランミュージシャンたちによって形成され、特にメロディック・デス・メタルの伝統に新たな息吹をもたらしたことで知られています。
THE RESISTANCEは、元IN FLAMESのイェスパー・ストロムブラード(Jesper Strömblad)<Gt>を中心に、元IN FLAMESのグレン・ユングストローム(Glenn Ljungstrom)<Gt>、THE HAUNTEDのマルコ・アロ(Marco Aro)<Vo>などと共に結成されました。イェスパー・ストロムブラードは、IN FLAMES脱退後によりストレートでアグレッシブなデス・メタルのスタイルを追求するために新たなプロジェクトを立ち上げた、と後のインタビューで語っています。
バンドは、メロディック・デス・メタルで培った経験を活かしつつ、よりロウで荒々しいオールドスクールなデス・メタルの要素を取り入れることで、他のバンドとは一線を画すサウンドを作り上げました。
2012年に最初のEP『Rise From Treason』をリリース。スウェーデンのデス・メタルファンやヘヴィミュージックコミュニティから好評を博しました。続く2013年には、デビューフルアルバム『Scars』を発表。このアルバムは、荒々しいリフと攻撃的なボーカルが特徴で、ヘヴィなサウンドを求めるリスナーを満足させる作品となりました。
2015年には、2ndアルバム『Coup de Grâce』をリリース。さらに暴力的で直接的な音楽性を持つこのアルバムは、よりダークでブルータルな方向性を示し、バンドの進化を証明しました。
バンドは2010年代を通じて活動を続けましたが、メンバー間の個人的な事情や他プロジェクトへの参加もあり、活動は次第に停滞した後、2016年に解散しました。
THE RESISTANCEの音楽は、スウェーデンの伝統的なメロディック・デス・メタルのスタイルをベースにしながら、より粗削りで暴力的な音楽性が特徴です。メンバー全員がオールドスクールなデス・メタルやハードコア・パンクの影響を受けており、そのため楽曲には強いエネルギーと反抗心が感じられます。
THE RESISTANCEは、スウェーデンのデス・メタルシーンにおいてその短期間の活動にもかかわらず、独自の存在感を示したバンドです。
バンドメンバー
【最終メンバー】
マルコ・アロ(Marco Aro) – Vocal(2011~2016)
クリス・バルケンショー(Chris Barkensjo) – Drums(2011~2016)
ロバート・アケモ(Robert Hakemo) – Bass(2014~2016)
ダニエル・アントソン(Daniel Antonsson) – Guitar(2015~2016)
【過去メンバー】
アレックス・ロスベック・ホルスタッド(Alex Losback Holstad) – Bass(2011~2012)
グレン・ユングストローム(Glenn Ljungstrom) – Guitar(2011~2015)
イェスパー・ストロムブラード(Jesper Strömblad) – Guitar(2011~2016)
クラウディオ・オヤルソ(Claudio Oyarzo) – Bass(2013~2014)
アルバムレビュー(最新アルバム順)
Coup De Grace(2016)
- Death Metal
- I Welcome Death
- Smallest Creep
- Violator
- Felony
- Deathblow
- Resolution
- World Order
- Enslavement
- The Art Of Murder
- For The Venom
- The Drowning
- As It All Came Down
2016年の2ndアルバム。本作は、デビューアルバム『Scars』の荒々しさをさらに強化し、より直線的で攻撃的なスタイルを展開しています。アルバム全体を通して、激しいギターリフとブラストビートが絶え間なく炸裂し、圧倒的なエネルギーを感じさせます。「Deathblow」や「Felony」などの楽曲は、スラッシュメタルの影響が色濃く、スピーディーかつ鋭いサウンドが特徴です。一方で、「The Drowning」などは、ヘヴィでグルーヴ感のあるアプローチを取り入れ、単調にならないダイナミズムを生み出しています。ヴォーカルは前作以上に獰猛で、怒りと激情を前面に押し出したスタイルとなっており、楽曲の破壊力をさらに高めています。また、プロダクションも前作よりクリアになりながらも、過剰に洗練されることなく、バンドの荒々しい魅力をしっかりと維持しています。『Coup De Grace』は、オールドスクールなデスメタルとスラッシュメタルを融合させた、ストレートな暴力性を持つ作品です。シンプルかつ強烈なアプローチを求めるファンには、間違いなく刺さる一枚となっています。
Scars(2013)
- Clearing The Slate
- Your Demise
- To The Death
- Expand Or Expire
- Imperfected
- I Bend – You Break
- The Serpent King
- Eye For An Eye
- My Madness
- Warmonger
- Scars
- (I Will)Die Alone
元IN FLAMESのイェスパー・ストロムブラード<Gt>、グレン・ユングストローム<Gt>、THE HAUNTEDのマルコ・アロ<Vo>が在籍するバンドが2013年発したデビューアルバム。スウェディッシュ・デス・メタルの伝統を受け継ぎながら、よりストレートで攻撃的なサウンドを展開しています。収録曲は、短くも鋭い楽曲が多く、無駄のない構成が印象的です。特に「Clearing the Slate」や「Dead」などは、スラッシュメタルの影響を感じさせるスピーディーなリフが特徴的で、アルバム全体を通じて緊張感のある攻撃的な雰囲気が持続します。プロダクションはクリーンすぎず、生々しさを残したサウンドがバンドのスタイルによくマッチしています。同郷のENTOMBEDやDISMEMBERなどにも通ずるサウンドは、モダンなメロディック・デスメタルの洗練されたスタイルとは異なり、よりロウで直接的なエネルギーを求めるリスナーにおすすめです。スウェディッシュ・デスメタルやスラッシュメタルのファンにとっては、聴き応えのある一枚と言えるでしょう。
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