KREATOR（クリエイター）とは？ドイツが誇るスラッシュメタルの帝王を解説！

KREATOR（クリエイター）とは？ドイツ発スラッシュメタルの代表格
1. KREATORの過去と現在のメンバー一覧
アルバム紹介：KREATORが影響を与えたバンドとシーン
1. Hate über alles（2022）
Gods Of Violence（2017）
Phantom Antichrist（2012）
Hordes Of Chaos（2009）
Enemy Of God（2005）
Violent Revolution（2001）
Endorama（1999）
Outcast（1997）
Cause For Conflict（1995）
Renewal（1992）
Coma Of Souls（1990）
Extreme Aggression（1989）
Terrible Certainty（1987）
Pleasure To Kill（1986）
Endless Pain（1985）

KREATOR（クリエイター）とは？ドイツ発スラッシュメタルの代表格

KREATOR（クリエイター）は、1982年にドイツ・ノルトライン＝ヴェストファーレン州エッセンで結成されたスラッシュ・メタル・バンドです。ドイツにおけるスラッシュメタルのパイオニアであり、SODOM、DESTRUCTIONと並び、「ジャーマン・スラッシュ・メタル三羽ガラス」の一角として世界中で高い評価を受けています。

KREATORは当初、TORMENTORというバンド名で活動を開始し、後に“KREATOR”へ改名しました。1985年にリリースされたデビューアルバム『Endless Pain』は、スラッシュメタルと初期ブラックメタルの要素が融合した、荒々しく攻撃的な作品として注目を集めました。

続く1986年の『Pleasure to Kill』は、よりスピード感と暴力性を増したサウンドで、デス・メタル黎明期のバンドにも大きな影響を与えました。この時期のKREATORは、ヨーロッパのスラッシュメタルシーンを牽引する存在となり、世界中のメタルファンに強烈なインパクトを与えます。

1990年代に入るとKREATORは、単なるスラッシュ一辺倒ではなく、インダストリアルやゴシック・メタル的な要素を取り入れた実験的な作品をリリースします。特に1992年の『Renewal』や1997年の『Outcast』は、従来のスラッシュメタルファンに衝撃を与えるものでした。この時期は賛否両論が分かれましたが、KREATORの音楽的探求心と進化への意志を象徴する重要なフェーズといえます。

2001年の『Violent Revolution』でKREATORはスラッシュメタルへの原点回帰を果たし、古参ファンの支持を取り戻しました。その後も『Enemy of God』（2005）、『Phantom Antichrist』（2012）、『Gods of Violence』（2017）といった作品で、モダンなプロダクションと激烈なスラッシュサウンドを融合させたアルバムを発表し続けています。2022年には15thアルバム『Hate Über Alles』をリリースし、バンドの勢いは衰えるどころか、さらに攻撃的で政治的メッセージ性を帯びたサウンドへと深化しています。

KREATORの中心人物であり、リーダーを務めるのはミレ・ペトロッツァ（Mille Petrozza）<Vo,Gt>です。彼の強烈なカリスマ性と反権力的な歌詞は、KREATORの音楽的アイデンティティそのものといえるでしょう。長年のメンバーチェンジを経ながらも、バンドは安定したラインナップで高品質な作品を生み出し続けています。

現在もヨーロッパ最大級のメタルフェス「Wacken Open Air」や、世界各国のツアーを通じて精力的に活動しています。40年以上のキャリアを持ちながらも、なお進化を続けるその姿勢は、後続のスラッシュメタルやエクストリームメタルバンドにも多大な影響を与えています。

KREATORは、スラッシュメタルの攻撃性・スピード感・社会的メッセージ性を一貫して体現してきたバンドです。その音楽は常に時代に即した変化を見せながらも、核にある激烈なエネルギーは変わりません。今後もKREATORは、スラッシュメタルというジャンルを牽引し続ける存在であり続けるでしょう。

KREATORの過去と現在のメンバー一覧

【現メンバー】
ミランド・“ミレ”・ペトロッツァ（Miland “Mille” Petrozza） – Vocal/Guiter（1984～）
ユルゲン・“ヴェンター”・レイル（Jurgen “Ventor” Reil） – Drums（1984～1994、1996～）/ Vocal（1984～1986）
サミ・ウリ＝シルニヨ（Sami Yli=Sirinio） – Guitar（2001～）
フレデリク・ルクレール（Frederic Leclercq） – Bass（2019～）

【過去メンバー】
ロブ・フィオレッティ（Rob Fioretti） – Bass（1984～1992）
イェルク・”トリッツェ”・トレビアトウスキー（Jörg “Tritze” Trzebiatowski） – Guitar（1986～1989）
ミヒャエル・ウルフ（Michael Wulf） – Guitar（1986）
フランク・”ブラックファイアー”・ゴトツィック（Frank “Blackfire” Gosdzik） – Guitar（1989～1996）
アンドレアス・ヘルツ（Andreas Herz） – Basss（1992～1995）
ジョー・カンゲロッシ（Joe Cangelosi） – Drums（1994～1996）
クリスチャン・”スピーシー”・ギースラー（Christian “Speesy” Giesler） – Bass（1995～2019）
トミー・ヴェッターリ（Tommy Vetterli） – Guitar（1996～2001）