FORGOTTEN TOMBとは？イタリア発・鬱と絶望を紡ぐブラックドゥームの真髄！

FORGOTTEN TOMBとは？イタリアが生んだ鬱系ブラックドゥームの代表格
1. FORGOTTEN TOMBのバンドメンバー構成
FORGOTTEN TOMBのアルバム紹介：ブラック・メタルとドゥームの交錯する絶望の美学

FORGOTTEN TOMBとは？イタリアが生んだ鬱系ブラックドゥームの代表格

FORGOTTEN TOMB（フォガトゥン・トゥーム）は、1999年にイタリア・エミリア＝ロマーニャ州・ピアチェンツァで結成されたディプレッシヴ・ブラック・／ゴシック／ドゥーム・メタル・バンドです。バンドの中心人物であるフェルディナンド・”ヘル・モービッド”・マルキジオ（Ferdinando “Herr Morbid” Marchisio）<All Instruments>によってスタートし、初期は完全なソロ・プロジェクトとして活動していました。

当初は、自殺、自己嫌悪、絶望といったテーマを前面に押し出した鬱系ブラックメタル（Depressive Suicidal Black Metal＝DSBM）として注目を集め、2002年にリリースされたデビューアルバム『Songs to Leave』は、同ジャンルのクラシックとも言える名作として高く評価されています。

2003年の2ndアルバム『Springtime Depression』や、2004年の3rd『Love’s Burial Ground』でも、重苦しいリフと哀愁に満ちたメロディが際立ち、ブラックメタルとドゥームメタルの融合を極めていきました。この時期から、ライブ活動に対応するため正式なバンド編成へと移行し、サポートメンバーを加えながら本格的なツアーも開始します。

2007年以降は音楽性の幅を広げ、ゴシック、スラッジ、ポストメタル的な要素も取り込みながら、FORGOTTEN TOMB独自のサウンドを深化させていきました。2011年の『Under Saturn Retrograde』や2015年の『Hurt Yourself and The Ones You Love』では、これまで以上にヘヴィで攻撃的な表現が強調され、ブラックメタルという枠組みを超えた存在感を示しています。

近年では2017年の『We Owe You Nothing』、2020年の『Nihilistic Estrangement』、2024年『Nightfloating』など、より硬質かつ鋭利な音像でファン層を拡大しています。ダークなリリックと陰鬱な雰囲気を貫きながらも、リフ主体の重厚なギター・サウンドと叙情的なメロディのバランスは、シーン内外で高い評価を得ています。

FORGOTTEN TOMBは、2025年現在も活動を継続しており、ブラックメタル、ドゥームメタル、そしてポスト・ブラックシーンを横断する孤高のバンドとして、世界中のアンダーグラウンド・メタルファンに支持され続けています。

FORGOTTEN TOMBのバンドメンバー構成

【現メンバー】
フェルディナンド・”ヘル・モービッド”・マルキジオ（Ferdinando “Herr Morbid” Marchisio） – All Instruments（1999～2003）、Guitar/Vocal（1999～）
アレッサンドロ・”アルゴル”・コメリオ（Alessandro “Algol” Comerio） – Bass（2003～）
ジェイ（J） – Guitar（2019～）
フランチェスコ・ラ・ローサ（Francesco La Rosa） – Drums（2025～）

【過去メンバー】
トーメント（Torment） – Bass（1999）
キョウ・ナム・”アッシャー”・ロッシ（Kyoo Nam “Asher” Rossi） – Drums（2003～2005）
レーザー・エスケー（Razor SK） – Guitar（2003～2011）
ノードヴァルグ（Nordvargr） – Effects（2004～2008）
フレドリック・ヨハンソン（Fredrik Johansson） – Guitar（1993～1999）
エー.（A.） – Guitar（2011～2017）